答えのない道徳の問題「どう解く?」 (山﨑 博司 (著), 木村 洋 (著), 二澤平 治仁 (著), 小学生のみんな (その他))

1+1=2と言うようにひとつしか正解のない問題ではなく、考えることが重要な素朴な疑問。日頃意識しないで「豚や鳥や牛の肉を食べているけど、なぜ象の肉は食べないのか」って言われるまで考えていなかったです。
 
後半はその素朴な疑問に著名人が「答えて」います。その「答え」も、ひとつの考え方であり意見なんだろう。
 
それでも、
「『将来何になりたいの』ってどうして大人には聞かないのだろう?」って質問に答える卓球の水谷選手や
「どうしてお母さんは、ボクの嫌いな勉強をおしつけてくるんだろう?」って質問に、最後に「残ったものがあなたの勉強したものです」と言い切る棋士の羽生さんなど
秀逸な意見も多く大人もぜひ読んで欲しい一冊です。

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魔眼の匣の殺人(今村昌弘)

「屍人荘」の続編です。面白く読めました。今回の設定は予言と現実の殺人。まあ、怖いと言えば怖い気もするけど、前回の設定が衝撃的だっただけに。。。。心理戦からのトリックもよく練られていると感心したのですが、理屈っぽくなりがちです。読んでいくと「なるほどなあ」とか「そうか」とか思わざるを得ないのだけど、読まされている感じがぬぐえないです。



それでも、こういうシチュエーションへの挑戦のミステリーって結構好きだったりします。非現実的とか、そんな偶然ありえないとか、そんなこと思わず(前作もそうだった)に楽しみたい1冊です。

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火のないところに煙は(芦沢央)

恐い話と言う事を聞いてから読んだから期待先行しすぎでした。「世にも奇妙な物語」みたいと思いながら1話2話と読み進みましたが、なんか逆にラストで怖さが半減(笑)。最初の話「染み」の表紙裏の「染み」や、アパート浴槽の髪の毛のぐしゃりとした触感など、いい線までいっていたのになあって感じです。


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人が集まる会社 人が逃げ出す会社 (下田直人)

「人が集まる会社」「人が逃げ出す会社」をこの本では「温める会社」「冷やす会社」と言い分けて、「冷ます会社」の特徴で注目すべきは、「本来の目的を見失い、手段が目的となってしまっている」こと。これは常に意識していないと誰もが陥りそうと思っています。一方で「温める会社」の特徴で注目すべきは「フェイストゥフェイスを重視する」「多様性の受け入れに柔軟である」「個人を大切にしている」が印象に残りました。働き方改革やコンプライアンスをまじめにやればやるほど、社員がつらい思いをして、「人が逃げ出す会社」になるのはなぜか?って事の説明が私個人が日頃から思っていたことを言ってくれて本当にスッキリ(笑)


温める会社の経営者に共通することは
 ・経営者はメンターやコーチをつけている
 ・読書家である
 ・心を磨く勉強会に参加している
 ・自らの高まりを周囲にシェアしている
 ・良心を発揮した自分が一番心地よいことを知っている
だそうです。いくつか当てはまることがあるでしょうか?

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ベルリンは晴れているか (深緑野分)

1945年、敗戦のベルリンの悲惨な町の様子や、戦時中のユダヤ人虐待の描写など、映像のように浮かぶ描写は読ませるものがあります。しかし、これだけの苦労と長い物語(本の中の時間の流れはそれほど長くない)を人探しで費やすには動機的に共感できずに、何度も「もう止めたら」って声がけしたくなる気持ちになります。人探しでは少々ドタバタして、時間を感じさせない内面の描き方が足りないのでは?って思ったらあのラストですからね。やや反則気味(笑)

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女性の視点で見直す人材育成――だれもが働きやすい「最高の職場」をつくる(中原淳(著),トーマツ イノベーション(著))

「女性活躍推進」が声高に言われていますが、はたして今の女性は活躍していないのかって素朴な疑問からスタートしています。女性はすごく活躍しているけど、望むときに選択可能な働き方が多様に用意されているかというと、まだまだ環境整備不足なのでしょう。

その職場作りが重要なのだけど、ここでの着目点は女性の働き方を「スタッフ期」「リーダー期」「マネジャー期」「ワーママ期」の4つの「トランジション」をとらえて説明しています。女性にしても男性にしても画一的に扱うのではなく個々の働く価値観が大切であって、女性の場合は、その人生のフェーズに置いてその価値観も変わっていくので、そのあたりを意識した職場作りが大切なんですね。

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愛なき世界 (三浦しをん)

名前が同じだから「多田便利軒」も好きだったけど、辞書編集の「舟を編む」、林業の「神去なあなあ」など滅多にお目にかかれない職業を書かれる三浦さん、今回は植物学の研究者。料理人習いの純朴な藤丸が恋した相手は、葉っぱの研究者本村。この本、装丁が素晴らしいですね(そこか(笑))。

遺伝子の話など元理系の私もちんぷんかんぷんでしたが、藤丸の気持ちでわからないまま呪文のように読みました。料理という実業と理系の基礎研究実験、まったく接点のない世界のようでいて、意外に共通点があったりして、その着想が面白かったのですが、私はどうしても藤丸側に立って読むので(1章のみ藤丸視点であとは本村視点)応援したくなるけど・・・(^^;。きっと本村さんも素敵な女性なんだと思うけど、研究にすべてをささげたのですから、それはそれで悔いのない人生なのかも。

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ひと(小野寺史宜)

「確信犯」とは、悪いことと確信して犯罪を行うものと私は思っていたのだけど、信念に基づいて「正しい事と確信」して犯罪を行うと初めて知りました(^^;。勉強になったなあ(私がこれまで無知だっただけか(笑))。予想外と言えば、当初思っていた内容とはかなり違う物語でした。ほんと、良い本だと思うし温かい感じがして心地いいです。主人公も個人的にはかなり好きですし、その価値観にも共感を覚えます。でも、それがなんとなく物足りなく感じてしまう。決して刺激が欲しいわけでもないのだけど、なんなんだろう、この感覚。

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