むかしむかしあるところに、死体がありました(青柳碧人)

話題になっていた作品だし本屋大賞ノミネート本でもあるので読んでみました。なかなか考えられているなあって感心すると同時に、なんか信じていた人にこちらまで裏切られたような気分(笑)「本当は恐ろしいグリム童話」ってところでしょうか?童話の原作は結構怖いものですからね。花咲か爺さんと犬の次郎が一種の清涼剤になっている感じです。

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光秀の定理(垣根涼介)

「信長の原理」が面白かったので手にした本。出張中の飛行機に忘れてしまい、再購入で1か月以上かかっての読破でした。

「定理」はなんだったのか、本当に「光秀の」だったのか、私にはよくわかりません。
この本の魅力は破戒僧「愚息」と剣の達人「新九郎」でしょう。光秀はわき役のような位置づけです。肝心の本能寺の変も、その前で終わり、続く章では、その15年後が描かれ、そこで「光秀がなぜ本能寺の変を起こしたのか」この2人によって語られます。そのあたりは独特のスタイルで面白かったです。ただ光秀自身に期待すると少しがっかりするかも。

何より感動したのは、「4つのお椀」(モンティホール問題)を信長が100個にして直感でもわかっていたシーンです。これを光秀ででなく信長がやるあたりに、2人の人物の違いがよくわかりました。

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糸 (林 民夫)

中島みゆきの糸と言う歌が好きになったのは3年くらい前。「逢うべき糸に出逢えることを人は仕合わせと呼びます」と言う「仕合わせ」を知ったから。固執する幸せではなく、いい事も悪い事も合わさって運命的巡り合わせがある、その仕合わせ。この歌が映画化され4月公開されるので、その前に脚本家が書いた小説を読んでみた。視点を変えて内面を読み取るあたりは映画をより深く見ることができそう。 作中の村田節子の言葉が印象深い。物語は運命的過ぎる印象もあるけど、運命なんだから「過ぎる」って思わないで映画を楽しみに待ちます。

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線は、僕を描く (砥上裕將)

水墨画の世界にスポットを当てて、「線は僕を描く」という秀逸なタイトル(読み終えないと思えないけど)その点は素晴らしいと感じました。ただ、登場人物はなんとなく漫画チックでありそうな設定で思い入れが出来ないのは、もしかしたら、作者との年齢差が問題で、私が時代から遅れてきているからだろうって思ってしまいます。同時にこの作品のコミックも発売されていて、そちらの方が素直に受け入れてしまいました。しかし、なんにしても若人よ、極めなさい、この主人公のように水墨画は無理でも、仕事に対して感受性豊かに、本質が見える目を持ってほしいものです。

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熱源(川越宗一)

食わず嫌いのところがあったけど本屋大賞ノミネート7冊目の本。予想と違って読み始めたら樺太をめぐる壮大な叙事詩でした。文明とは何なんでしょう。文明というものを押し付けられて消えていく民族がいることを改めて考えさせてくれる一冊。民族でなくても、今の時代でも新技術や効率化などなど、成長することが正しくて幸せになれるという物差しで、押しつけはあるのかもしれない。そんなことを思った一冊だけど、やっぱりカタカナ登場人物は苦手だな。

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ライオンのおやつ(小川糸)

本屋大賞ノミネート本6冊目で社員もノミネート予想していた作品です。タイトルは瀬戸内海のレモン島にあるホスピス「ライオンの家」で出されるおやつのことです(レモン島、ホスピスで検索しちゃいました)。
2年前、1カ月半ホスピスに入っていた妻の心境を思って通常の精神では読めなかったです。ホスピスに入って一時元気になる妻の姿を見て、退院してからの旅行の計画もあったくらいですが、医者もプロです、そんな夢のような事は起きなかったです。濃厚な1カ月半だっただけど、ああすればよかった、こうすればよかったと後悔ばかり、あのホスピスの1カ月半はどんな気持ちだったのだろう。そばにいる人間でも本人の内側は分からないもの。
主人公・雫は前半の身体の調子がいい時には出かけて最高の笑顔を得るのだけど、次第に身体が言う事を聞かなくなり動けなくなっていくにつれ、心は研ぎ澄まされたようになっていき、様々なことが走馬灯にように浮かんでいく。もしかしたら、こんな気持ちだったのだろうか、と、本当にしみじみした気分で一気読みでした。
誰もが一度は死ぬ、不慮の事故であっという間に亡くなる人もいれば、死を宣告されて、残された時間をどう過ごすか悩む人もいる、、どれがいいのかわからないけど、ときどきこうした本に出合って、今、「生かされていることに感謝する」ことが「ライオンのおやつ」かもしれないです。

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風神雷神(原田マハ)

設定は面白い感じだったし、天才少年絵師・俵屋宗達が天正遣欧少年使節と一緒にローマに行くって話までは面白かったのですが、、いざ旅立ってからが極端につまらない(^^;。俵屋宗達が観光客のように感動しているシーンが多くって、もっともっとすごさを知りたかったのに、、って言ってもこれは架空の話ですからね。

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残酷な進化論: なぜ私たちは「不完全」なのか (更科功)

「人類が生まれるための12の偶然」を読んだので一層興味深く読むことが出来ました。進化というのがどういうことなのか、人間が一番優れて進化して他の生き物は進化しなかったみたいなイメージしかなかった私には、人間が進化していない部分もいっぱいあることが新鮮でした。地球という枠組みの中で生きていくためには、死ななければ子孫を残せない運命になるのも事実なんだろう。学術的にどうなのかはわからないですが、こうした想像をめぐらして進化を考えるのも楽しいものです。

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