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水の迷宮(石持浅海)

ズボンのポッケに手を入れて水族館の大きな水槽を見上げる異国の少年。そこに書かれている「胸を打つ感動と美しい謎」のキャッチコピー。この表紙は魅力的な本です(^^)。

水族館を舞台にしたミステリーです。水族館と言うのは、なんとなくワクワクするような場所で、それだけでも舞台設定としては面白いです。石持さんは、「月の扉」でも飛行機の中という密室を舞台にしたけど、今度は水族館と言う一種の密室舞台となっています。

 
3年前、不慮の死を遂げた片山の命日に、首都圏の人気スポット・羽田国際環境水族館に届いた携帯電話と一通のメール。そこには、展示生物を狙った攻撃を予告する内容のことが書かれていました。姿なき犯人の意図は何か?

職員たちは必死に謎を解き阻止しようとします。しかし、その努力をあざ笑うかのようについには殺人事件にまで・・・・

「すべての謎が解き明かされたとき、胸を打つ感動があなたを襲う」

しかし、しかし、私は納得が行かなかったです。壮大な夢のために、その実現のために罪を背負って生きていくと言うことに感動をしたほうがよかったのかもしれないけど、その葛藤は、本当に簡単にさらりと流されています。ミステリーだから謎解きが重点でしょうけど、これでは、ぐるになって犯罪を隠したと言う印象の方が強くって、素敵な水族館も汚れた水があるように思えてしまいます。

事件や殺人も、必要だったのか・・・・?
なんとなく読み進めるうちに、傍観者的になっていく感じになってしまって、最後の「感動的な謎」の部分で感情移入できていないからでしょう。

文章自体や謎解き自体、個々のシーンは楽しかったのですが・・・

★★★

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» 水の迷宮 石持浅海 [IN MY BOOK by ゆうき]
水の迷宮石持 浅海 光文社 2004-10-20by G-Tools 羽田国際環境水族館には、三年前、残業中に過労死した飼育係長・片山がいました。彼の命日、彼と親しかった人の幾人かが、水族館を訪れています。そこにメールでの予告と共に、水槽への異物混入という、展示生物への連続攻撃が始ります。犯人は?動機は? 当然のようにこの事件は、三年前の事件とつながりが疑われ、様々な真実が明らかになっていきます。展示生物を狙った攻撃の犯人は、わかりやすすぎてびっくりです(笑)。動機も、手帳のネタも含めて、... [続きを読む]

受信: 2005.10.25 01:11

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