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生首に聞いてみろ(法月綸太郎)

生首に聞いてみろの表紙に
THE GORGON'S LOOK
と言う英語の副題があります。調べてみると、ゴルゴンと言うのは、大変美しいゴルゴン三姉妹のことです。その一番下のメデューサが海神ポセイドンに愛され、アテナの神殿で愛を交わしたことで、これを知ったポセイドンの妻アンピトリテとアテナに恨まれ、メデューサは自慢の髪を蛇に変えられ、醜い姿にされてしまいます。のちに、これに抗議したやはり美しい2人の姉も同じ姿にされてしまいます。

この本のストーリーとは関係ないギリシャ神話のようだけど(本の中でもメデューサの話は出てきますが)意外に、これは重要な下地かもしれないと思ったりします。

この本が発売されたときに、話題になるだろうなあって思ったものの、本書が彫刻の話で新本格派のロジック中心の非現実的な世界を食わず嫌いして近寄りませんでした。しかし、このミステリーがすごい!の1位の作品です。こうなると読まざるをえません(^^;

 
このところ昨年の「葉桜」、その以前も「模倣犯」「半落ち」と読んでいますので、、、しかし、これは久しぶりの直球勝負でした。

知人の写真展で紹介された女子大生は父親が彫刻家。彼女がモデルとなり作られた、父の遺作が首から切断され、消えてしまう。個人的にはこれだけでも十分ですけど、もともと首はなかったのではないかって推論のときに、もしかしたらって私も思ったけど正確な結末までは予測が出来ませんでした。

そして送りつけられたのは彼女自身の生首!隠された出生の秘密など、小技の道具満載で、なるほど、「みんなが期待していた法月さんの長編」ってことで1位はよしとしましょう(個人的には、2位の「アヒルと鴨のコインロッカー(伊坂幸太郎)」といい勝負かな、でも8位の「臨場(横山秀夫)」の方がいいなあ)。意外と読みやすかったのはよかったです。

★★★★

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