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夜の蝉(北村薫)

「私」と円紫シリーズの第二弾で、これがデビュー作の2作目かな。覆面作家で女子大生かもって思われた作家が、この作品で日本推理作家協会賞を受賞して、立派な男性であることが分かったということです。

人にはいろんな人がいて、好きな人、嫌いな人なんて単純に分類だけでは出来ないことが多いです。一緒にいれば気を使う人、堅苦しく感じちゃう人、などなど。

このシリーズの登場人物である「私」は、少し特徴があって、好みが分かれるかもしれないけど、私自身は見ていて(小説の中で活躍する「私」を)すごく心地よい感じを持っています。その考え方やモノの見方、それが次第に成長する時間の流れ・・・

 
この作品が、日本推理作家協会賞を受賞したからといって、「推理」中心かといったら、そこに期待すると期待は裏切られます。もちろん、推理モノが推理ゲームであったり、トリックであるというのは、それは謎としての面白さはあるでしょうが、このシリーズは、むしろ「人」なんでしょう。人が持つ不思議な謎を、推理するのではなく楽しむ作品でしょう。

収録作品
「朧夜の底」
「六月の花嫁」
「夜の蝉」

★★★★☆

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» 北村薫「夜の蝉」読了 [モンキーターン]
呼吸するように本を読む主人公の《私》を取り巻く女性たち――ふたりの友人,姉――を核に,ふと顔を覗かせた不可思議な事どもの内面にたゆたう論理性をすくいとって見せてくれる錦繍(きんしゅう)の三編.色あざやかに紡ぎ出された人間模様に綾なす巧妙な伏線が読後の爽快... [続きを読む]

受信: 2005.11.02 21:19

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