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れんげ野原のまんなかで(森谷明子)

とある辺鄙な場所に建てられた秋庭市立秋葉図書館(人を食ったような名前だけど、ちゃんと理由があります)を舞台に、新米図書館司書の文子さんのまわりで起こる小さな事件。それが図書館と言う場所、文子さんの人柄から、優しい季節と時の流れの中で語られます。

謎解きは、もっぱら先輩司書の能勢さんが行う感じで、この構図は、先日、読んだ方に教えてもらったけど北村薫さんの「空飛ぶ馬」の円紫さんと「私」シリーズのコンビに似ているのです。

 
ただ、能勢さんは、謎解きが出来すぎる上に、結果をもったいぶる傾向にあったので、少し好きになれなかったのです(特に前半の短編はその傾向が強いです)。それに、そんな能勢さんを文子さんは、特別な気持ちが少しあるみただったので・・・余計にかわいそうな気持ちに(^^)

後半は、そのあたりの感情もはっきり書かれていて、謎解きよりもずっと楽しい話になっています。

それにしても、司書の性格の記述は面白いです。本を大切に扱う姿や並べ方まで気にする姿など、パブロフの犬状態の司書の気持ちをうまく言いえています。図書館で働く方が読まれたら、また違った楽しみがあるかもしれないです。

★★★★

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