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四日間の奇蹟

原作を読んで映画化と聞いたので、当然見ないといけない気持ちになっていました。しかも監督は「半落ち」で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した佐々部清さん。この佐々部さんの手腕は、原作を超えたと思えるような「半落ち」で実証済みですから、こちらの作品も期待大です。

原作は、第1回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた浅倉卓弥さんのデビュー作「四日間の奇蹟」。本屋さんで話題になり、次第に売れていった感じの作品ですが、当初より、この作品のメインとなる部分が、過去に映画化もされた有名ミステリー作品と同じって言うのが問題視されていました。特に新人の登竜門となる賞においては、その点は余計にきびしく減点対象となるものと思います。しかし、それでも大賞だったという事なんですね。

事実、その類似点は、特に今となっては珍しいことでもないので、目くじらを立てなくてもいいかもしれないと言うのが個人的な意見です。かつては、弓月光の「ボクの初体験」(古いなあ(^^;)や大林監督の「転校生」などにも見られたアイディアなので、その部分だけでなく他の部分がどうかということが重要かもしれないですね。

 
事故でピアニストの夢を断たれた如月敬輔は、心に固い殻を持ちながら音楽に天賦の才を持つ少女・千織と、とある日、家族を失いながらも島の療養センターで明るく働く1人の女性・岩村真理子に出会います。

その3人に与えられた四日間の奇蹟を描いたものです。

音楽は、「Eternally(エターナリー)」平原綾香。


泣いた・・・・ちょっとだけど(^^;
涙を忘れた人のために、泣かすためにあるのだろうけど(笑)、先週はたくさんビールを飲んだから、少し水分放出だったかな。


人はいつか死んじゃうのだけど、肉体的な死よりも意識の死の方が怖いような気持ちでいるのは私だけかな?小さい頃は身内が死んでも悲しくもなかったです。それはまだ自分の意思と言うものが形成されていないからでしょう。まだまだ大切なものは、積み木で作ったお城のほうで、積み木が崩れる方が泣いた時代もあったでしょう。

そのうち人生の経験を得て、大切なものがたくさん増えて、そんな風になったら、名残惜しいと思うことも多いかもしれない。意識と言うものがあれば、そこには感情もあり、喜怒哀楽があるけど、意識が死んでしまったら、、、。そんな要素も折り込み済みの映画です。

もし、今、死んじゃうとしたら、私も四日間の奇蹟が欲しいなあ。ご挨拶しないといけないもん。しかし、挨拶されるほうは嫌でしょうね(笑)。「ありがとう」とか「好き」とか言える相手がいる事は幸せだったのだろうと納得しました。

肝心の映画の感想だけど、映画は映画のよさがあるという感じです。あまりに原作に忠実の感じがしましたが、原作の流れ(これは読み手の感じ方にもよるだろうけど)よりも、後半が引っ張りすぎの感じでした。四日間の重要なことが盛りだくさんで、どれも外せないエピソードだけど、本で読むのと映像で見るのでは時間の流れが違った感じです。

余談だけど、この作品で出てくる「真理子」さんも強い前向きの女性です。スキップの真理子さんも現実に押しつぶされそうになりながら、現実を前向きに捉えていた感じです。って、考えながらみていました。

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コメント

ごえもんさん

わざわざコメントありがとうございます
いやぁ~昨年の『半落ち』もよかったですが、今作もスバラシイですね~
なんか『半落ち』のよさが分からない人が多くて(若い方に多い気がします)ガッカリですが、今作は若い方も気持ちが入りやすかな?って思うのですが・・・

投稿: sugiura_design | 2005.06.08 02:15

自己レスも半分ですが、、、
如月敬輔(吉岡秀隆)は、半落ちの印象が強いので、こんな感じだろうと言う予想どうりでした。
千織(尾高杏奈)は、一番の演技でした。すごすぎます。
松坂慶子は存在感が違う感じがしました(口を開けて寝ていても・・・)。
西田敏行は、あのくしゃくしゃの顔をされると困るなあ。一番泣けてしまうところでした。
石橋蓮司は、普通にしているのかと思いました(笑)

他の方も面白い方がいましたが、以外にチョイ役で印象に残ったのは、小林綾子かな。

投稿: ごえもん | 2005.06.08 12:15

はじめまして。
原作に忠実ではありましたが、やはり言葉足らずな感じでしたね。
とは言いつつ、僕も少し泣いてしまいましたが。

北村薫さん、好きなんですか?
僕も大好きな作家さんです。
『スキップ』は去年まで、北村作品では一位でしたが、今年読んだ『盤上の敵』が現在では一番になってしまいました。北村作品では異色かもしれませんが、すごい衝撃を受けました。未読なら是非どうぞ。

TBさせて頂きますので、よろしくお願い致します。

投稿: any | 2005.06.08 23:55

北村薫さんの作品でも、好き嫌いはありますがスキップはよかったです。「盤上の敵」と言う本は読んだことがなかったので早速読んでみます。ご紹介ありがとうございました。

投稿: ごえもん | 2005.06.09 07:31

はじめまして,
僕は原作を読まずにこの映画を見ましたが,
良かったと思います.
こういう小説が原作のものを,映画化するとどうしてもギャップが生じてしまって,いまいち入り込めなかったりしますよね.小説の良さ,映画の良さそれぞれを楽しめたらと思いました.
TBさせて頂きます.よろしくお願い致します.

投稿: ryuma75 | 2005.06.19 12:00

TBありがとうございます。私もあとでお邪魔します(^^)。おっしゃるように原作を映画化するとたいがい期待倒れになるのですけど、原作での自分のイメージが映像とのギャップなのかな。

この作品は、原作の方がきめ細かな記述があって、映画の補完用として読まれてもいいかもしれません。映画では時間などの制約もあって、なかなかあれだけの長さの作品を描くのは難しいでしょうから。そういえば「ローレライ」の原作はもっと長かったなあ。

投稿: ごえもん | 2005.06.19 17:23

TB&コメント、どうもありがとうございます。
秋には佐々部清監督の『カーテンコール』が上映されます。
また素敵な川柳をお願いします。

投稿: hibiki | 2005.07.26 19:01

カーテンコールは、半落ちや四日間の奇蹟と違って原作からの映画かじゃないみたいですね。楽しみですね。ただ、私の地元で上映されるかな?楽しみにしています。

投稿: ごえもん | 2005.07.26 21:23

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