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死神の精度(伊坂幸太郎)

読み終えました。
伊坂さんらしい視点の本でした。

6つの短編から出来ている作品で、死神がある人間を8日間調査して、その人間が死ぬべきなら「可」と報告して死に至ると言う話です。もし「見送り」と報告するとその人は死にません。と言う着想だけも面白いものです。

その死神が主人公ですが、一応男だということだけど、出現ごとに容姿は違うみたいです。ただ本を読んでいるイメージから、いつもわりと二枚目みたいで、しかもスリムでやや長身って感じです。確かに、死神がぽっちゃりタイプと言うのは似合わないかな。

 
死神の精度
死神と藤田
吹雪に死神
恋愛で死神
旅路を死神
死神対老女

この6編ですが、こうしてみると死神をつなぐ助詞などがそれぞれ同じものがないこりようです。伊坂さんの他の作品と同じように、話が短編同士で、または他の作品と交差するところもあり、そんな楽しみもあったりします。「重力ピエロ」であのときにこんな出来事が起きていたんだって思ったりしました。

この本の中でも、床屋で始まり、美容院で終わったり、他の章の登場人物がまた出たりして繋がりがあるのです。

さて、死神が調査対象とする人物が「可=死」になるか「見送り」になるか、そこは興味あるところでもあるのでここでは話さないとして、それ自体が謎と言うよりも、各作品がミステリーの形で謎を提供しているのも面白いです。

「吹雪に死神」は、本格的密室孤島タイプの話ですし、「恋愛で死神」は犯人探しタイプであったり、「死神対老女」では、謎の依頼モノであったりします。それぞれ違ったミステリーとして読むのも楽しいでしょう。

個人的には、「死神と藤田」「恋愛で死神」がよかったです。

「同じものを食べた後で同じ感想を持ったり、好きな映画は一緒であったり、同じ事で不愉快さを感じたり、そういうのって単純に幸せですよね」と言う「恋愛で死神」の文章では確かに実感します。伊坂さんの恋愛論かな?(^^)

★★★★★

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