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2006年1月の記事

一週間のしごと(永嶋恵美)

永嶋恵美さんの作品では「転落」を読みましたが、テーマが違うからか、ずいぶん作風が違っています。今回は青春ミステリとなっています。

子供を拾ってきた菜加、その弟の克巳、隣人の高校生である恭平、この3人のキャラがなかなか魅力的に描かれています。こうした青春ミステリでは、かなり重要な点ではないでしょうか?しかし、恭平の同級生で親友の忍(男(笑))が類型的なのが残念です。決して、どこにでもいると言う意味のありふれている感じじゃないけど、とにかくありそうな感じなんです(って、これ以上はネタバレになりそうなので、やめましょう)。

内容は表題どおり土曜日から始まり翌週の金曜日までの話です(後日談の土曜日がありますが)。実は土曜日から読み始めてほぼ予定通りの1週間後金曜日で読み終えました。主人公にとっては1週間が忙しかったとは思うけど(^^;

そうそう、この本のもうひとりの魅力的なキャラは養護教諭です。頭痛の薬が2種類あるのか実際の養護の先生に聞いてみたいものですが・・・・学校の穴について語る姿を想像して、恭平と養護教諭の信頼関係を垣間見た感じがします。

★★★☆

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博士の愛した数式

映画は、数学教師のルート先生の√と言う名前の由来について授業で話し始めます。それは幼い頃、彼の母親が家政婦として働いていた先でであった数学の博士が名づけてくれたものです。しかし、その数学の博士は、交通事故の後遺症で記憶障害を負っていました。記憶が80分しか持たない(つまり80分経つと前の記憶がなくなる)と言うとても生活に不便な傷害だったのです。

原作は第1回本屋大賞に輝きました。一度原作も読んでみたいと思っていますが、映画のほうが先になってしまいました。多分、原作の雰囲気をうまく演出した出来になっているような気がします。

心温まる感動の映画といえると思いますが、派手なアクション映画やCGを使った架空の世界を描いた作品、または、悲しい別れなどを描いた作品とはまた違った演出で、ほのぼのした雰囲気がステキな映画になっています。

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フライトプラン

1回分の映画招待券があったので先行ロードショーに行ってきました。来週は映画にいけないの週なので、来週公開までは待てないと言うことです。

ジョディフォスターっていくつになったのかな、、映画が始まってすぐに思ったことです。なんだか久しぶりです。そのジョディは、突然、自殺した夫の死の悲しみに打ちひしがれた航空機設計士・カイル役。航空機の事はよく知っていると言う設定は、ある意味、一般の客以上に航空機内を検索できると言うメリットがあり、そのあたりは映画でも充分に発揮されます。しかし、それも謎の伏線か・・・

そのカイルは、6歳の娘ジュリアとベルリン発ニューヨーク行き、最新型エアジェットで帰国の途についたのですが、高度一万メートルの上空で、彼女の娘は忽然と姿を消しまいます。しかし、乗客はおろか乗務員の誰一人として、ジュリアが機内に存在していたことを認めない・・・・

このあたりまでが、よく予告編ででていました。私も映画館でその予告編を観たのでこの映画を見たような次第。もし見ていなかったら見に行かなかったかもしれないと思うと、やっぱり映画館に足を運ぶと、次々と見たくなるなあって、、、そんな感じを持ちました。

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交換殺人には向かない夜(東側篤哉)

本格ミステリーベスト10で7位にランクイン。このミステリーがすごいでは、かすりもしなかった作品です。「このミス」と「本格」のランクインの違いが、この作品の特徴であるかもしれません。

ちなみに「本格」のベスト10の作品が「このミス」で何位か調べてみると
本格-このミス
1位-1位
2位-2位
3位-19位
4位-14位
5位-5位
6位-21位
7位
8位-14位
9位
10位-50位

2作のうちひとつになっています。
この作品はシリーズものらしく(初めて読んだので)、何でも「烏賊川市」シリーズと言うらしいです。「奥床市」でのシーンから始まり、それぞれ口に出して読むと「いかがわし」「おくゆかし」って・・・ユーモアと言うよりはギャグの雰囲気が出ています。

登場人物もなかなかそんなユーモアある人物に描かれていますが、その分、軽い作品になっている感じは否めません。交換殺人と言うだけで、少し構えちゃうトリックがありそうですが、そのトリック自体や、読者を欺くような手法は、なかなかのアイディア満載とは思うのですが、なんとなく、思い切りだまされたと感じることがなかったです。少しどたばたするからでしょうから。じっくり取り組むトリックとしては楽しいものって感じました。

しかし、ヒロインはなかなか魅力的で(詳しくはネタバレになるので言えないけど)、この人をメインに書かれた作品なら他の作品も楽しめるかも。

★★★☆

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あらしのよるに(木村裕一・あべ弘士)


映画の予告編を見て面白そうな設定だと思ったら原作があると言うことで、映画をほぼ諦めて、一度原作の素晴らしさに触れてみたいと思いました。早速、1作目と2作目を買って読みました。文庫本もあるみたいですが、絵本としての魅力も感じたかったので。

しかし、読み始めたら続編が読みたくなるのです。もうどうして読みたくなる感じで、結局、3~7作全部を買って読みました。

(2)あるはれたひに
(3)くものきれまに
(4)きりのなかで
(5)どしゃぶりのひに
(6)ふぶきのあした
(7)まんげつのよるに
しろいやみのはてで

この絵本は絵がいいですね。この原作本を見ると映画の絵では少し残念って思っちゃいます(急激に映画を見に気がなくなりました、でも映画も映画なりにいいのかもしれません。しかし、原作を読まない手はない!と思える話でした)。ばれそうでばれないようなドキドキ感がテンポ良く進むので、次を読みたくなること必至です。

友情についてがテーマのようにも思えますが、実は、解決できない2つのぎりぎりの選択を迫られたときに、どのように行動するのか、そんな自分の価値感などが試されるような内容でした。久しぶりに楽しめる絵本でした。

特別編「しろいやみのはてで」も読んでみよう。

★★★★★

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THE 有頂天ホテル

主役級の役者さんからベテランの大物まで、豪華キャスト勢ぞろいって感じの登場人物の映画です。ホテルアバンティでの大晦日、ホテルに集まる人々の話を描いたものですが、登場人物も多く、それぞれの主役級の人に「物語」があるので、はたしてこんがらないかと心配もしましたが、そんな心配のない楽しい映画でした。

出演者を見ると

申し分のない副支配人 新堂平吉 : 役所広司
支配人の別れた妻 堀田由美 : 原田美枝子
マン・オブ・ザ・イヤー受賞者 堀田衛 : 角野卓造

議員の元愛人、今は客室係 竹本ハナ : 松たか子

人生崖っぷちの汚職国会議員 武藤田勝利 : 佐藤浩市
議員の秘書 神保保 : 浅野和之
神出鬼没のコールガール ヨーコ : 篠原涼子

歌を愛するベルボーイ 只野憲二 : 香取慎吾
ベルボーイの幼馴染で・・ 小原なおみ : 麻生久美子
事故に遭った大富豪 板東健治 : 津川雅彦
耳の大きな男 板東直正 : 近藤芳正

能天気な総支配人 : 伊東四朗
アシスタントマネージャー 矢部登紀子 : 戸田恵子
怪しい、料飲部・副支配人 瀬尾高志 : 生瀬勝久

ウェイター 丹下 : 川平慈英
客室係 野間睦子 : 堀内敬子
筆の達人・筆耕係 右近 : オダギリジョー

一九分けの芸能プロ社長 赤丸寿一 : 唐沢寿明
不幸せなシンガー 桜チェリー : YOU
スパニッシュマジシャン ホセ河内 : 寺島進

ホテル探偵 蔵人 : 石井正則(アリ to キリギリス)

死にたがる演歌歌手 徳川膳武 : 西田敏行
演歌歌手の付き人 尾藤 : 梶原善

って書くと何がなんだか分かり難いですよね(^^;
でも、まあ、映画では、そのあたりもよく分かりやすくできていて、さすがだなあって感じです。映画自体が、大晦日の21時50分の場面から始まります。そしてカウントダウンパーティで終了と言うように、映画の上映時間は、そのままリアルタイムで進んでいくことになります。もし、テレビ放映されるなら、大晦日の21時50分からと言うのも面白いかも。

有名人とは言え、私が知っているのは役所さん、香取さん、佐藤さん、角野さん、瀬川さん、生瀬さん(ごくせんで初めて見た)、川平さん(サッカーのキャスターで)、唐沢さん(白い巨塔で)、西田敏行さんくらい。
きれいだなと思った客室係りは、松たか子さんでした。なかなか優秀なアシスタント役の戸田さんの役もいい役だと思いました。

耳の大きな男にはちょっと気持ち悪いとおかしいのぎりぎりの線が微妙な雰囲気を出していました。1.5流ホテルがイメージらしいですが、そんな雰囲気もよく出た楽しい映画でした。さすが三谷幸喜さんの作品ってところでしょうか。

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神様ゲーム(麻耶雄嵩)

小学4年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが……。

これが本のカバーにある紹介です。いかにも少年少女向けの探偵小説って感じが出て雰囲気がいいので引用しました。

神様だという謎の同級生がいると言うのが、ほのぼのした雰囲気になります。学園モノで少年探偵団と言う子供向けの要素は満載です。

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キングコング

今までも何度かキングコングの映画と言うのがありました。やっぱり年々技術が進歩して、その動きやシーンなど臨場感溢れるものになっています。それに従来なら登場できないような生き物もCG再現できて、登場できるようになったと言うのもあるかもしれません。
ストーリーは、今までの映画で知ったような内容です。そういう意味では目新しさはないです。前半は、喜劇俳優のヒロインが職を失ってスカウトされた後に、船に乗って髑髏島に着くまでの話です。中盤は、髑髏島での冒険です。キングコングに捕らわれたヒロインを助ける話と、キングコングが恐竜からヒロインを守ると言う話が展開されます。後半(終盤)は捕まったキングコングがニューヨークで見世物になり暴れまわるのですが、最後はヒロインと出会い高層ビルに登って最後を迎えると言う話です。

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シリウスの道(藤原伊織)

多分、この作者の本は初めてだったと思うけど、電通に勤めていたとか言う話で、なるほど広告業界に詳しいはずで、この本も広告業界の企業小説のエンターテイメントとしても読めそうな感じです。

ボリュームがある作品だったのだけど、最後まで楽しみながら読むことが出来ました。その理由のひとつには、主人公(広告代理店の辰村副部長)を初め、美人のやり手部長、大物政治家のコネで転職してた社員、ネットトレードに詳しい派遣社員など、脇役も魅力的なキャラがいることでしょう。

一方、ミステリーとして見ると、少し貧弱かな(^^;
ミステリーポイントは、過去の経緯と今になって届く脅迫文と言うのがメインになるけど、どうみても「18億円もの扱いになる大規模な広告の競合案件」に対応する話の方が面白いのです(^^;。結末も、この案件に関する結末は痛快でした。それに比べると脅迫文に関する方の結末は、動機も少し弱いのと同じように、少し影が薄い感じです。

でも、私は企業小説のエンターティメント版として読んでいたから楽しめました。

★★★★☆

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男たちの大和

Yamato新年最初の映画になりました。

年末に見れなかったので、正月2日に見てきました。1日は映画の日で1000円、2日は男性1000円の月曜日。少し時間のあった2日の午後に行ってきました。車で行ったので近くの駐車場に入れたら(駐車料金が無料になると思ったのに)この映画館と駐車場は、なんと単純に映画が1000円になると言うサービスのみ。駐車料金は700円も取って、、、だからこの駐車場は嫌いなんだって損した気分(^^;

映画館はほぼ満員。満員の映画館って試写会くらいしか経験していないのだけど、さすがに正月だけの事はあります。

映画は前知識無しに見ましたが、なかなか楽しめる映画になっていました。戦闘シーンはなかなか壮絶で悲惨なものに描かれていました。スターウォーズの宇宙戦争が、まるでテレビゲームのように描かれていて、そこにある命の情念みたいなものが希薄になりつつCG映像の中で、ひとりひとりが背負っている人生みたいなものが無情にも途切れてしまう戦争の悲しさと言うか虚しさを描くにはこうした手法がいいのでしょう。

かっこいいとか勇ましいとは別次元の描き方には、見るものに訴えるものがありました。それにしても、作戦ともいえない命令を出すような大本営の幹部は、一体どうしたらいいのでしょう。それを「日本が生まれ変わるためにさきがけになるのだ」っていうのは、名言だったなあ。美味しい役を取った長嶋一茂さん(^^)

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