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2006年5月の記事

町長選挙 (奥田英朗)

奥田さんの作品は、初期の「最悪」とか「邪魔」を読んでよかったと思ったけど、「インザプール」以降の精神医伊良部シリーズは全くの手付かずでした。「空中ブランコ」が直木賞をとったし(ミーハー的発想だけど、いいの!)、このあたりで読んでみようかなと言う気分になっていました。

最新作は「町長選挙」。選挙本は結構楽しかったりします。しかも、この本の他の作品が、誰が読んでもすぐに分かる有名人をモデルにしているっていうのも気になったもので、早速読んでいました。

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ポセイドン(テアトル4)

Photo_116月3日公開の映画の先行ロードショー。20:45の回に1200円で行ってきました。

ご存知、1972年のパニック映画の原点ともなる「ポセイドンアドベンチャー」のリメイク版です。元の映画は私も見たことがありますが(当時は高校1年生だったと思う(^^;)、出演者のジーン・ハックマンやアーネスト・ボーグナインなどいまだに印象深いです。

当時の1400名の乗客を乗せた豪華客船が38mの波で転覆と言う設定は、ゴジラの巨大化のように肥大化して4000名の乗客を乗せた豪華客船が50mの波に襲われると言う設定です。

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Teen Age(角田光代 他)

瀬尾まいこさんの「強運の持ち主」を読んだ後だったので、この本を手にしました。名前だけでも知っている作家は、角田光代さんと瀬尾まいこさんだけど、こうした短編集で知らない他の作家のものが読めるのはいいものです。

作品は10代のころのトキメキや悩みや訳の分からない苛立ちやまっすぐな気持ちなど、さまざまな青春の情景が描かれています。7人の女性作家ばかりの短編集でした。以前、読んだ男性6人の短編集「I Love You」と似たような企画かと思いましたが、出版社も違うし、たまたまですね。

神さまのタクシー 角田光代
狐フェスティバル 瀬尾まいこ
春休みの乱 藤野千夜
イモリのしっぽ 椰月美智子
ハバナとピアノ、光の尾 野中ともそ
Inside 島本理生
一実ちゃんのこと 川上弘美

なかでも、私のお気に入りは「狐フェスティバル」。瀬尾さんらしい完成溢れる作品で、他の瀬尾さんの作品と比べてもトップクラスに推したい作品でした。田舎に引っ越してきて浮いている女の子と、接し方に戸惑う男の子の話で、設定は中学生。TeenAgeには違いはないけど、、、そんな、テーマとは別によかったかな。

角田さんの「神様のタクシー」は、ありそうは設定ですけど、なんとなくスリルがあって楽しい話になっています。藤野さんの「春休みの乱」もよかったです。

ちょっと異色なのは「一実ちゃんのこと」「ハバナとピアノ、光の尾」。川上さんの作品は、設定にびっくり(^^)

★★★★☆

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ダ・ヴィンチ・コード(テアトル1)

Photo_105月20日に全世界同時公開だとか言う作品。公開日にはいけなかったけど、翌日21日の日曜日の朝の部に行って来ました。大々的キャンペーンを行っているので混雑かと思ったけど、それほどでもない感じで、むしろ空いている状態でした。

前売り券についていたオマケが欲しくって(^^;、珍しく前売り券で行って来た作品となりました。

ご存知、原作は、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画に込められた「驚くべき!」秘密を描いたダン・ブラウンのベストセラーです。先ごろ、文庫本になったので、映画化の前のGWに読んでおきました。読んでから見るか、見てから読むか、、、悩むところだけど、私は読んでから見たことになります。どちらがいいと言うわけでもないけど、このあたりはまたあとで書いてみましょう。

イエス・キリストは結婚して子供をつくり、その子孫が現在も生きているとの原作の中心テーマが、世界中で大論争を巻き起こしているようです。本が発売されたときにはどうだったのか分かりませんが、最近は贋作騒動、上映禁止運動まであって、それすらも映画の話題になっている感じです。しかし、あまり宗教心のない私などは、キリストが人間であってその子孫が生きていると言う、その点は拒否反応も起きないです。むしろ、ひとつのエンターティメントとしてこの映画を捕らえるだけですが、、、

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強運の持ち主(瀬尾まいこ)

久しぶりに瀬尾まいこさんの本を読みました。「やさしい音楽」以来、1年ぶりですね。昨年も誕生日近くに読んだのです。きっと、中学の先生として、担任にもなったと言うから、なかなか本業が忙しくて書けないのでしょうね。新作を楽しみにしているのですけど、将来の「瀬尾まいこ」さんを育てると言うことで、我慢しよう。

この本は4つの連作短編です。OLを辞めてショッピングセンターの片隅で占い師を始めたルイーズ吉田のもとにやってくるいろんな悩みを抱えた人の話です。

例によって瀬尾まいこさんのトーンで話が進みますが、でも、前作のやさしい音楽などと比べても、少し奇想天外な設定がなくなった感じもします。唯一、武田君の登場が、その能力も含めてちょっとありえない状況です。

どの作品もやさしさ溢れた雰囲気をもっているのは、いつもの瀬尾まいこさんの作品らしいです。

★★★★☆

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大人のための文章教室(清水義範)

続けて、文章を書く本を読みました。
なかなか面白いものです。今の時代、ちょっと昔よりもはるかに多くの文章を書いている感じです。だって、昔ならメールがないので、多くは電話で済ませちゃう。それに、メールがないと、手紙となるとはるかに敷居が高く、書くものも書かないで済ませちゃう。そこに来てブログだ。こうなれば、以前ならアルバムに貼った写真が、ネットで旅行記として紹介されていたり、日々のくだらない日記をが公開されていたり、感想文とは思えないような読後感想文がブログに書かれています(って言いながらそれを書いている張本人(^-^;)

そんなに、書くことが多くなったのに、書くことを考える事は少なかったです。特にこの本で接続詞の話は大変興味深いものでした。中には、手書きとワープロの違いとその主張など(理解できるけど)そうとも思わないこともあったけど、この本自体が面白く書かれていると言う参考になる作品である(である調、混在型(笑))

それにしても、清水義範さんの作品を読むのはずいぶん久しぶりだったなあ。

★★★★

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伝わる・揺さぶる!文章を書く(山田ズーニー)

なかなかいい本だった。書くと言う事はどういうことなのか、今まで何気なく書いていたことが、書く事は考えると言うこと、そして、それで他の人とかかわると言うことだ。なるほどと感心した。

文章には、「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」が7つの要件として存在すると書かれている。読む側の立場に立って書いているか、、、といわれると、今この文章ですら怪しくなる(^^;。知識と実行力は別のものだろうけど、これからは少し意識して書いてみたいものだ。

★★★★★

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陽気なギャングが地球を回す

Photo_9今月いっぱいの映画館の招待券があったので日曜日の朝の部で見てきました。公開2日目と言うことで混雑もあるかなと思いましたが、10名ほどの観客。なかなか映画界は厳しいなあ。

ご存知、原作は伊坂幸太郎さんの同名小説。2003年のこのミステリーがすごいで6位になっている作品です。

人の嘘を見抜く能力ある公務員の成瀬、演説の達人である喫茶店主の響野、天才すり師の青年久遠、体内時計のあるシングルマザーの雪子、この4人がロマンのある銀行強盗を企てて実行します。なんとなく、銀行強盗と言う悪の道にもかかわらず憎めないどころか、応援したくなるのは「明日に向かって撃て」のような感じでもあります。確かに陽気と言うか明るいギャングたちです。

物語は爽快でスピード溢れる展開、それにこうしたキャラですから、当然といえば当然だけど映画もコメディー映画のようになっていました。映像化してしまうと活字の想像の世界はこうなるのかなと思ったりしましたが、少しそのノリは個人的にはついていけない面もありました。

豪華なキャスト、、あの能力のキャラたち、、キャスティングの見事さ、、、そんな充分な素材があった映画だったので、銀行強盗に至るまでのアプローチを充分に描いてもいいし、逆に銀行強盗としたお金が盗まれてしまうことの謎をもう少し深く描いてもいい(原作ではそちらが気になったです)と感じました。映画から、底抜けの爽快感を感じられなかったのも残念。このあたりは原作のよさに期待しすぎだったかな。でも、まだまだ料理の仕方があったようなあ作品でもありました。

★★★

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模像殺人事件(佐々木俊介)

売れない作家・大川戸が山中で迷い込んだ屋敷は木乃家。行き着いたとたんに、8年間失踪してた木乃家の長男が戻ってきていた。しかも、顔に怪我をして顔中に包帯が巻いてある状態で。さらに、自分が長男だと言う包帯巻きのオトコが2人もいた。そこは人里はなれた携帯も通じない場所で、唯一の橋が爆破され、電話線も切られてから、お決まりの惨劇が始まります。

なんて、もう横溝正史の世界が丸ごとと言う感じで、いまどきこんな本に出会うとはびっくりです。まるで犬神家の一族ですね(^^)

そんな中、大川戸がそこで見たものを手記にしたものを、後日読んだ進藤啓作が改めて謎を解こうとしたのだが・・・・。

面白い構成と謎、意外なラストと、お膳立ては揃っているけど、個人的にはこの作家の文章が苦手でした。なかなか集中できなかったのです(特に手記を入手したあたりから)。それでもラスト60ページほどは一気に読ませてくれました。個人の問題なので、この手の作品は好きな人にはたまらなく好きになるでしょう。作品自体はなかなか楽しめるものだと思いました。

★★★☆

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明日の記憶

Photo_8先日、NHKで認知症の特集をやっていました。次第に記憶がなくなると言うのは恐い状況です。現在では治す事は出来ない病気(病気と言うより老化の一種?)なのですね。

主人公・佐伯は、広告代理店に働く49歳の部長。仕事一筋で生きてきて、家族を省みない人生でしたが、一人娘は近々結婚。順調に来た人生でしたが、最近、ちょっとしたことが思い出せない、、「ええっと、ほら、あれ・・」って感じで、喉に引っかかった骨のように、取れそうで取れない、思い出せそうで思い出せない、、それも、よくあること深刻なことを意識はしません。

しかし、次第に約束したことを忘れたり、車を運転中にめまいを起こして病院に行って調べてみると、若年性アルツハイマー病と診断されます。仕事は閑職から退職へ、そこからの闘病、、、しかし、どちらかと言うと、闘病シーンは少しあっさりしています。それはそれでもよかったですけど。

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ナイロビの蜂

Photo_7試写会に当たったので見てきました。実はお恥ずかしい話、全く前知識がなくて、ナイロビの蜂と言う邦題、constant gardener(絶え間ない?誠実な園芸家)と言う原題、庭と蜂、、、そこに助演女優賞を採った役者さんとの壮大なラブストーリーと来れば、これはもう、幾多の人生のあやみたいなものがあるけど、最後はケニアの大自然で2人が結ばれるって映画だと思って出かけました。

あとで分かったのですけど、この映画には原作本があるらしいです。しかもこの本も「ナイロビの蜂」と言う題で、その紹介には「ケニア駐在の英国人外交官クエイルの若くて美人な妻が、喉を掻き切られ全裸で発見された。死の真相が明らかになるにつれて背後にある多国籍企業と巨大国家の謀略が浮かびあがる。」

予想と全然違う内容(^^;

そういう意味では知らない話を見るようで、新鮮でした。しかし、映画自体は展開が早く最初はついて行くのが大変でした。

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特攻の島1(佐藤秀峰)

先日、回天基地のある大津島に行って来ました。のどかな島に60年前には、特攻の人間魚雷の基地があったかと思うと、今の時代の平和がありがたみを感じますね。そんな島の見学をしたばかりなので、早速その時代を描いた漫画を読みました。

まだ1冊目と言うことで、どんな感じの話の展開になるのかわかりませんが、楽しみにしています。この本には回天を作った仁科中尉が出てきますが、実在の人物のようです。絵を描いていた渡辺と言うのも実在かな?当時の写真には渡辺少尉と言うのが載っていました(予科練生なので少尉って事はないか??)。
ただし、仁科中尉にしてもこの漫画のように長髪じゃないでしょう(笑)。このあたりの長髪と口の聞き方が、当時の様子から本当だったのかどうか疑問ですが、そうしないと「見る」楽しみがなくなるでしょう。このあたりは漫画として楽しむ方がいいでしょう。

しかし、仁科中尉(最後は少佐だったのかな?)のご遺族は、戦後、「回天のようなものを作ったからうちの息子が死んだんだ」と罵られたとか。分かるような気もしますが、そう言わないといけない持って行き場のない憤りが誰にでも生まれてしまうのが、戦争の悲劇なのかもしれないです。

★★★★

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国家の品格(藤原正彦)

昨年くらいに出版されたと思いますが、3月に東京にい言ったときに本屋に寄ったら大々的に紹介されているのを見て、いつか読んでみようかと思っていました。最近の新書版は、タイトルが命みたいになっていますが、この本も「国家の品格」とは大きく出たものです。よくある外務省や政府の弱腰外交を非難するような本かと思いましたが、少し思惑と違っていました。

読みやすく作者の考えもよく分かる本なのでよく売れているのかもしれませんが、これはひとつの考え方と言うことでしょう。確かに小学生では、英語なんてやらないで、国語と算数にもっと力を入れるべきだとは、私も感じていることでした。

ただ、この本は講演会の内容を基に本にしたこともあり、この内容で講演を聞く分にはいいけど、活字として読んでいくと、後半はなんとなく決めつけが多かったような印象を受けました。農業に力を入れて自給自足を増やして田園を増やす、その田園の美しい風景が情緒を豊かにし論理だけで進む社会を救うと言うようなことだけど、言うは易く実行は難しいものがありそうです。

また日本での武士道を評価されていることも賛同しますが、外国にも騎士道はあったとは思います。そこには武士道とは違い女性を尊ぶ精神もあると思います。また、市場主義で格差社会が起きることを懸念していますが、米国などには日本よりも寄付の精神も重要なステータスとして教えられているんじゃないかと思うのです。どんなことにも光と影があるのではないかなとは思います。

と言うことで、前半は楽しかったのだけど、後半はついて行けずにしらけた気分で読んでいました。いい本と言うのは一時期的に流行るのではなく長く読み伝えられる本でしょうけど、この手の本は今が旬かもしれませんね。

★★

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歓びを歌にのせて

Yorokobi東京で「カーテンコール」を見たときに予告編でやっていた映画でした。世界的に有名になった指揮者が故郷に戻って聖歌隊を指揮すると言う話ですが、こうした話は結構好きなストーリーで、その指揮で聖歌隊がどんどんうまくなって・・・って言うのは、頑張れベアーズのようなイメージでいました。そう思ってみるとなかなか一筋縄では行かない作品でもありました(^^)

母ひとり子ひとりの境遇のダニエルは、小さいころいじめにあっていた村を7歳で引越し、音楽家になることを夢見ていた。希望通り、天才指揮者として世界的な名声を得たが、コンサートで心臓発作で倒れてしまう。8年先までのスケジュールが埋まっていた彼は、全てを捨てて故郷に戻るが、幼少時と名前を変えていたため、村人は彼がこの村の出身だとは気付かなかった。

そして、彼は、牧師らに小さな教会のコーラス隊の指導を頼まれる。全てを捨てたために、再び脚光を浴びることに抵抗を感じてはいたが、聖歌隊の歌を聞き、自ら指導を引き受けたい思うようになる。指導を始めてから、心から音楽を愛する彼らの気持ちに触れ、ダニエルは再び音楽の素晴しさを実感していく。

ここからあとはネタバレです。

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ダ・ヴィンチ・コード(下)(ダン・ブラウン)

三分冊の最後の本。ラスト近くになってもどんでん返しがあり、なかなかすんなりとは終わらせないけど、話は少しできすぎかも(^^;

久しぶりに読んだ外国作品で、キリスト教には全く知識がなかったけど、それでも、モナリザや最後の晩餐など、楽しい話が満載でした。ロンドンに行ったら、テンプル教会とウェストミンスター寺院には行ってみたい気持ちになったな。

★★★★☆

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ダ・ヴィンチ・コード(中)(ダン・ブラウン)

最後の晩餐の絵に隠された秘密と言うところで、挿入された絵を見たときに、最初から1人は女性と思っていたけど、普通は違うと習うのですね。このあたりはキリスト教でないと分からないものでしょうか?でも、非常に興味ある説明でした。

ストーリー自体は、なかなか楽しめる内容で、暗号の解読よりも、追うものと追われるもののサスペンス要素が強く、なるほど映画化してみてみたいです。

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