武士の一分(テアトル5)
たまには時代劇を映画館で見るのはいいものです。
あの時代は世の中に余計な音がない時代です。その雰囲気を堪能するには自宅のテレビではなく映画館である必要があるのです。静寂と言うキーワードは重要な要素です。
話は時代劇の王道を行くような内容で(原作は知らないのですが)、貧しいけど武士の魂を忘れない下級武士と、その相手役。雨あがるなら三沢たよ(宮崎美子)、たそがれ清兵衛なら飯沼朋江(宮沢りえ)、この「武士の一分」なら三村加世(檀れい)と言うように良妻賢母(子供はいないから良妻だけか(^^;、それにたそがれは、妻じゃないのかな、いずれにしても相手女性)が重要な役どころですね。
今回は、坂東三津五郎さんの島田藤弥役が、悪徳上官って訳でしょうけど、意外に抑えた悪役ぶりで、顔振りも水戸黄門に出てくるような腹黒さは少ない感じです(そのぶん、少し小物の印象を受けますが)。明らかに意識した演出でしょう。あまりの悪役では、果し合いのときに、部下を連れてきたりする卑怯な手を使いがちですが、この島田藤弥はひとりで来るあたり「武士の一分」を持った奴なんでしょう。しかし、剣は弱い(笑)。このあたりが小物を感じさせちゃうのですね。
====
で、この映画、いい映画です。よく出来ていますね。きっと原作もいいのでしょう。男の意地みたいなものも充分に演出されていたと思いますが、映画初出演の壇れいさんもよかったなあ。笹野高史さんは言う事なしです(^^)
ところで、「盲目剣谺返し」と言うのが原題みたいですが、となると「武士の一分」とは・・・・。妻を寝取られた復讐心から、盲目のままで果し合いに臨むのは確かに「武士の面目」によるところが多いいでしょう。でも、この映画はその面目に固守して果し合いをすることがテーマだったのかと言うと、そうでもないように感じたのです。
私なりに解釈した「一分」は、妻・加世を向い入れる点にあるような気がしました。あの時代、武士の面目からそんな事は出来ないでしょうけど、そこを乗り越えた夫婦愛があったと言うところに、「一分」を見たような気がしました。
藤沢周平の本を読んでみたいものです。
それもできるなら海外でも行くときにもっていきたいものです(^^)
★★★★★
| 固定リンク



コメント
TB、ありがとうございます。
この映画、良かったですよね。
観る前はどうなのかなあって思ってたんですけど、壇さんも笹野さんも良かったですよね。桃井さんも・・・。
観た後清々しさを感じました。
投稿: hibiki | 2006.12.07 21:50
私も話題と言う事で見てきましたが、
時代劇もたまにはいいものですね。
なんとなく話がしっとりした感じで
ハリウッドのCGなどとは違った魅力です。
私も自分の一分を持っていなくては(^^)
投稿: ごえもん | 2006.12.07 22:24