« 復活できるか? | トップページ | 五島列島に行く »

水の時計(初野晴)

「幸福の王子」の童話は昔読んだことがあったと思うけど、こうして改めて提示されると結構意味深な童話だったりしますね。その「幸福の王子」をモチーフにしたようなミステリーですが、そのテーマを主において、各章の話はそれぞれ人間ドラマがある連作小説のようです。しかし、ミステリーですから謎も用意されていて、そのあたりが独特の構成力かなと思いました。こうした、なかなか面白いテーマの捉え方や、面白い構成など、注目の作家かもしれないぞと感じました。

これも、最近続けて読んでいる「横溝正史ミステリー大賞」受賞作シリーズの一環です。でも、このシリーズを読み続けるのもそろそろ終わりかな。

最近、医療関係のミステリーが多かったのですけど、これもそうです(医療現場のミステリーとは違いますが)。確かに昔は「生きている」と言うことと「死んでいる」と言うことしかなかったのに、今は脳死状態のような「死なない」と言う状態や(本書では「死に続けている」と表現していました)クローンなどの技術も出てきて、そこには従来の倫理観を越えた技術が存在することになり、生と死を考える上でも難しい時代になったのだと思います。人が生きると言うのは重要だけど、倫理観を越えて生きることってどんなことだろう、、、と本書とは関係ないところで悩んでしまいました。

20日ぶりくらいに読破しましたが、やや集中力を欠いていました。こういうときに読まれる本は可哀そう。

★★★★☆

|

« 復活できるか? | トップページ | 五島列島に行く »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/51937/16669079

この記事へのトラックバック一覧です: 水の時計(初野晴):

« 復活できるか? | トップページ | 五島列島に行く »