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金のゆりかご(北川歩実)

かなり前に買ったのですけど、キャッチコピーからSF的な医療ミステリーと思って(その手の本は好きですが)、少し同じ傾向の本が続くのを避けて読まずにおいておきました。

タクシー運転手の野上雄貴は、かつて、GCS幼児教育センターが発明した「金のゆりかご」という脳を天才脳にするシステムで育てられ、一時は天才少年としてもてはやされます。しかし、そのうちに能力の限界にぶつかり、人生に挫折した感じで生きていましたが、そこに、GCS幼児教育センターからの入社要請が来ます。

なぜ、自分を好条件で入社させようとするのか?その裏にある、9年前の事件、子供が次々と精神に錯乱をきたしたという事件が浮かび上がります。そして、さらに、ある母親が失踪し殺人が起きるのです、、、が。

 
というこんな話ですが、これすら導入部分にすぎないほど、後半はどんでん返しが続きます。そのミステリー的な実力は別にして、この手の話にはつきものの「自分」とは何か?自分の子供を愛する基準何か?すごく考えさせられます。子供は兄弟同士でひいきしたとかしないとか比較しますが、子供を愛する親の気持ちの差別はないはずです。しかし、そのあたりをなかなか「いやらしい(笑)」設定で読者に考えさせちゃう場の提供は面白かったです。

ただ、ボリュームの割には登場人物がどの人も(設定の関係もあるけど)心が表に現れない能面のような感じがして、気持ちが読めないです。天才少年としての人生に挫折した主人公「野上」に唯一、泥臭さを感じて、ホットしたりして(^^)

★★★★☆

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