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僕の明日を照らして(瀬尾まいこ)

大阪に出張の際に本屋さんにあるのを見つけた瀬尾まいこさんの新作と言うことで、早速読んでみました。最近はずっと新作がなかった感じですが、瀬尾まいこさんの作品は全部読んでいるので、ここで途切れるわけにはと言う気持ちもありました。

瀬尾さんの描く家庭は普通じゃなくって、登場する子供も妙に大人びたところがあると言うか、大人でもここまでは、、って思うような言動をする子供が多いです。でも、何が普通で何が普通じゃないのかと言うと、自分の物差しでしかなくって、これもありだなと思うところもあります。それくらい優しさのスタイルの多様性を教えてくれるところがよかったりします。

今回も「隼太」は、母親の再婚相手の「優ちゃん」に児童虐待的暴力を受けているにも関わらず、血の繋がっていない優ちゃんに対して彼を失いたくないと向かい合います。このあたりは、現実的な感じではなく、もっと悲惨になるところを、なぜか2人で話し合ったり、虐待側の父親が謝ったり、、、そこが独特と言えば独特ですねえ。

でも、瀬尾さんの作品ならもっと違った作品にも出来たような。虐待というテーマ自体も今までにないものだったけど、それをどのように料理しちゃうのかなと期待がいっぱいだったので、読後に隼太が逞しく成長する姿をそれほど感じられなかったのはなぜだろう?
自分にはあり得ないけど応援したくなる家族と言う感じの作品が多かったのに、今回は応援したいと思うどころか、少々じれったさを感じでしまったからかな。健気な中学生の姿は、暗く重いテーマを明るく軽く?してくれているとは思います。そして、将来の幸せを予感させるラスト、、、その気持ちが分かっていても、もうひとつ響かなかったのでした。

★★★☆

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