« コクリコ坂より | トップページ | 大鹿村騒動記(シネマ4) »

ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり(P・F・ドラッカー(著),上田惇生(訳))

1年間の課題本で、この夏あたりの本が一番つらいところでもあります(笑)。個人的には先「に実践するドラッカー」三部作を読みたいところ(震災の影響で今年中に1冊になったことは残念だけど自主的には読んでおく)ですが、他にも読みたい本があるし、まずはペース配分を守って、この秋に勝負と言うところか。

しかし、7月の課題本と合わせて、この本も好んで読むことは絶対にないのですから、読む機会が与えられたことは、非常に大きいです。

第一次世界大戦が終わり、アメリカ経済が好景気となったにもかかわらず、Black Thursdayなんてことが起きた後に、この本を書き始め、その世界恐慌から各国が自国を守るがための経済封鎖が軋轢を生み第二次世界大戦が勃発する直前に書き上げられています。

と言うことで、ドラッカー最初の本と言うことを除くと、歴史上の話を読む感じです。ビジネス書としてはもともと読むつもりがなかったです。

内容的には、政治経済の両面からドイツのナチス、イタリアのファシスト党に関連する内容が多いです。日本は、同じように軍事態勢が強くなり全体主義的な色合いが強かったと思いますが、もともと一元的な政治支配を行なう集団や思想がなく単なる軍国主義だったためにここでは取り上げられていないのでしょう。

ファシズム全体主義を既存の資本主義で打ち破ることはできないと言っています。それは、ナチズムやファシズムと言うものが、経済至上主義の挫折から生まれたものだからと言うことです。「経済人の終わり」と言うタイトルは、ファシズム全体主義を打ち破るのは、自由と平等の社会についての「非経済的な新しい概念」の確立しかないというドラッカーの認識からくるものなんですね。

それにしても激流のこの当時を後から振り返っていうのは何でもできると思うけど、現在進行形で真っ只中にいて、全体を考察する視点を持つというのは、この筆者のすごいところなんでしょうね。

★★★★

|

« コクリコ坂より | トップページ | 大鹿村騒動記(シネマ4) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/51937/52355903

この記事へのトラックバック一覧です: ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり(P・F・ドラッカー(著),上田惇生(訳)) :

« コクリコ坂より | トップページ | 大鹿村騒動記(シネマ4) »