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ライオンのおやつ(小川糸)

本屋大賞ノミネート本6冊目で社員もノミネート予想していた作品です。タイトルは瀬戸内海のレモン島にあるホスピス「ライオンの家」で出されるおやつのことです(レモン島、ホスピスで検索しちゃいました)。
2年前、1カ月半ホスピスに入っていた妻の心境を思って通常の精神では読めなかったです。ホスピスに入って一時元気になる妻の姿を見て、退院してからの旅行の計画もあったくらいですが、医者もプロです、そんな夢のような事は起きなかったです。濃厚な1カ月半だっただけど、ああすればよかった、こうすればよかったと後悔ばかり、あのホスピスの1カ月半はどんな気持ちだったのだろう。そばにいる人間でも本人の内側は分からないもの。
主人公・雫は前半の身体の調子がいい時には出かけて最高の笑顔を得るのだけど、次第に身体が言う事を聞かなくなり動けなくなっていくにつれ、心は研ぎ澄まされたようになっていき、様々なことが走馬灯にように浮かんでいく。もしかしたら、こんな気持ちだったのだろうか、と、本当にしみじみした気分で一気読みでした。
誰もが一度は死ぬ、不慮の事故であっという間に亡くなる人もいれば、死を宣告されて、残された時間をどう過ごすか悩む人もいる、、どれがいいのかわからないけど、ときどきこうした本に出合って、今、「生かされていることに感謝する」ことが「ライオンのおやつ」かもしれないです。

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