書籍・雑誌

残酷な進化論: なぜ私たちは「不完全」なのか (更科功)

「人類が生まれるための12の偶然」を読んだので一層興味深く読むことが出来ました。進化というのがどういうことなのか、人間が一番優れて進化して他の生き物は進化しなかったみたいなイメージしかなかった私には、人間が進化していない部分もいっぱいあることが新鮮でした。地球という枠組みの中で生きていくためには、死ななければ子孫を残せない運命になるのも事実なんだろう。学術的にどうなのかはわからないですが、こうした想像をめぐらして進化を考えるのも楽しいものです。

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地域引力を生み出す 観光ブランドの教科書 (岩崎邦彦)

地域観光をブランド力から解説したいい本です。観光にかかわる人はもちろん、地域のトップにも行政職員の方々にも読んでいただきたいと思える内容でした。私の住む福井県もブランド力がある地域ではないです。来てもらうではなく引力を高めることを第一に考えないといけないです。「カニ」でしょうか?「恐竜」でしょうか?それとも「みそ楽」(それ何?ってなりそうです)。見る観光から感じる観光へ。

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ノースライト(横山秀夫)

「ノースライト」とは「北向きの採光」という意味です。普通、南側に窓を多く作り北側は壁が必要な部分を持って行くところを意識的に北向きの採光を取り入れると言う事で、それはどんな感じなんでしょう。陽だまりとは違う凛とした静けさと共にある光なんでしょう。その光は何だったのか、この作品が教えるところかなと思います。
最近読んだミステリーが少し亜流だったので、謎に正面から向かい合って解決する作品を渇望していました。でも、この作品でも死体があるわけではなく、「新しい家を作ったのにそこに住まずに一家蒸発したのは何故か」「その新しい家にタウトの椅子があったのは何故か」と言った謎が中心です。最後は、家族の愛情や再生につながる話になっていて、なんとなく穏やかなノースライトという言葉が似合いそうな作品でした。

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ムゲンのi(知念実希人)

「患者たちがなんでイレスという奇病になったのか」というミステリーを期待していましたが、ミステリー色は薄くて、ファンタジー作品でした。上巻は設定に馴染めずなかなか読み進めなかったのですが、上巻終わりから下巻にかけては一気読みするほど物語に引き込まれました。ククルとマブイグミを施していく世界が少々苦手で、読みながら戸惑うのだけど、なんでもあれって割り切ってからサクサク読めるようになったのかも。

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晩節の研究 偉人・賢人の「その後」 (河合敦)

「晩節」と言えば「汚す」が思い出されますが、歴史上の人物30人(古くは小野妹子から榎本健一まで)に対して「歴史上輝いていた時」ではなく「その後」を解説した本。でも、偉人たちのすべてが「汚す」晩節ではないようです。もう少し意外な人生が待っていたのかと期待が大きかったこともありますが、なんとなく印象が薄かった感じです。

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medium 霊媒探偵城塚翡翠(相沢沙呼)

霊媒師が探偵だなんて、ちょっと苦手だなって思い、普通なら読まないのだけど、読んだ人としか話が出来ない「謎」に興味があって手にして作品。
「令和元年最驚の謎」って帯にありますから、最初から構えて読んでしまいました。そのために、早くから犯人はこいつだって思いこみで読んでしまいます。帯なんていらない作品だったのに(笑)。それでも「怖い」くて「痛快」なラストを堪能できました。ほんと、「怖いけど痛快」って言葉につきます。怖いと思うのは男性だけかな?

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犬も歩けば英語にあたる(坂之上洋子)

短いエッセイなのになんか役に立つ話がいっぱいで、文化の違いを面白く優しく包容力たっぷりで聞かされた(読んだのだけど)感じです。英語が話せたらいいなあ、それもアメリカで生活する中でその文化を肌で感じながら、、って思わせる1冊でした。

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祝祭と予感 (恩田陸)

「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集。「蜜蜂と遠雷」の原作を読んで映画を見たから読んだ作品。「鈴蘭と階段」が一番いい話でした。しかし、浜崎奏は映画には出ていない(^^;。ホフマンと風間塵の出会いを描く「伝説と予感」もいい(短編で描くとありそうなシーンになってしまっているのが残念ですが)。薄くて文字が大きいので一気読みでした。

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トリニティ(窪美澄)

トリニティとは三位一体と言う意味があるとか。ここで描かれる女性3人が三位一体と言う意味もあるのだろうけど、昭和の時代に女性が自らの才能で「仕事」も「結婚」も「子供」って大切なものをどれも得ようすると必死にならないといけない時代だったということなんだろうなあ。
 
東京五輪の1964年に創刊された伝説の雑誌「潮汐ライズ」の表紙を飾ったのは無名のイラストレーター「早川朔」でデビューした藤田妙子、その雑誌のフリーライターが三代続くモノ書きの家に育った佐竹登紀子、そしてその出版社の事務職だったのが宮野鈴子。
 
この三人はこの時に出会って、三位一体と言う意味で言うと、学生運動が激化して1968年10月に起きた新宿騒乱事件に3人で出かけたシーンに強調される。学生たちデモ隊の行動に触発されたのか、「ふざけるな! 男どもふざけるな! 女を下に置くな!」「男の絵なんか描きたくない! 好きな絵を好きなだけ描きたい!」と叫ぶシーンは印象的だ。
 
現在は72歳から78歳になる彼女たち、私よりもやや上の年代だけど、激動の昭和平成を女性として悩みながらも生き抜き、その結果がどうであれ、その必死に生きたことが今の時代につながっているのだろうと感じた。
前半は、妙子の生い立ちシーンが面白いと思ったけど他はなかなか読み進めなかったけど、新宿騒乱事件からそれぞれの家庭での悩みに行くあたりから徹夜読みになりました(^^

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店長がバカすぎて(早見和真)

これは最近一番に面白かった。帯に「大爆笑!暴露?愛。号泣。告発?救世主!?」ってあったけど、なかなかなニアピン単語です。実はかなり早くから謎が分かっていたのですが、それでも楽しめる本と思って読んでいたら、さらに驚愕のラスト(笑)。ホント、最終章は袋とじにしてもいいかも。しかし、この本が本屋大賞にノミネートされたら楽しいだろうなあ。
最初はうっぷんたまる書店員の話と思っていたし、その通りの展開で痛快に思いながらも主人公に共感も持っていました(少し余裕があるようなユーモアが漂っているんですよね、主人公の設定からか?)しかし100ページ過ぎたころから、これは書籍販売の構造的な問題ではないだろうか、って思うようになってしまいました(笑)
しかし、後半になると次第に物語の色が変わってきます。
どこかユーモアを感じさせると言いましたが、もうコメディとしか言いようのないドタバタ感があり、その点は少々マイナス気分ですが、それを差し引いても一気読みできる面白さでした。

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