書籍・雑誌

medium 霊媒探偵城塚翡翠(相沢沙呼)

霊媒師が探偵だなんて、ちょっと苦手だなって思い、普通なら読まないのだけど、読んだ人としか話が出来ない「謎」に興味があって手にして作品。
「令和元年最驚の謎」って帯にありますから、最初から構えて読んでしまいました。そのために、早くから犯人はこいつだって思いこみで読んでしまいます。帯なんていらない作品だったのに(笑)。それでも「怖い」くて「痛快」なラストを堪能できました。ほんと、「怖いけど痛快」って言葉につきます。怖いと思うのは男性だけかな?

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犬も歩けば英語にあたる(坂之上洋子)

短いエッセイなのになんか役に立つ話がいっぱいで、文化の違いを面白く優しく包容力たっぷりで聞かされた(読んだのだけど)感じです。英語が話せたらいいなあ、それもアメリカで生活する中でその文化を肌で感じながら、、って思わせる1冊でした。

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祝祭と予感 (恩田陸)

「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集。「蜜蜂と遠雷」の原作を読んで映画を見たから読んだ作品。「鈴蘭と階段」が一番いい話でした。しかし、浜崎奏は映画には出ていない(^^;。ホフマンと風間塵の出会いを描く「伝説と予感」もいい(短編で描くとありそうなシーンになってしまっているのが残念ですが)。薄くて文字が大きいので一気読みでした。

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トリニティ(窪美澄)

トリニティとは三位一体と言う意味があるとか。ここで描かれる女性3人が三位一体と言う意味もあるのだろうけど、昭和の時代に女性が自らの才能で「仕事」も「結婚」も「子供」って大切なものをどれも得ようすると必死にならないといけない時代だったということなんだろうなあ。
 
東京五輪の1964年に創刊された伝説の雑誌「潮汐ライズ」の表紙を飾ったのは無名のイラストレーター「早川朔」でデビューした藤田妙子、その雑誌のフリーライターが三代続くモノ書きの家に育った佐竹登紀子、そしてその出版社の事務職だったのが宮野鈴子。
 
この三人はこの時に出会って、三位一体と言う意味で言うと、学生運動が激化して1968年10月に起きた新宿騒乱事件に3人で出かけたシーンに強調される。学生たちデモ隊の行動に触発されたのか、「ふざけるな! 男どもふざけるな! 女を下に置くな!」「男の絵なんか描きたくない! 好きな絵を好きなだけ描きたい!」と叫ぶシーンは印象的だ。
 
現在は72歳から78歳になる彼女たち、私よりもやや上の年代だけど、激動の昭和平成を女性として悩みながらも生き抜き、その結果がどうであれ、その必死に生きたことが今の時代につながっているのだろうと感じた。
前半は、妙子の生い立ちシーンが面白いと思ったけど他はなかなか読み進めなかったけど、新宿騒乱事件からそれぞれの家庭での悩みに行くあたりから徹夜読みになりました(^^

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店長がバカすぎて(早見和真)

これは最近一番に面白かった。帯に「大爆笑!暴露?愛。号泣。告発?救世主!?」ってあったけど、なかなかなニアピン単語です。実はかなり早くから謎が分かっていたのですが、それでも楽しめる本と思って読んでいたら、さらに驚愕のラスト(笑)。ホント、最終章は袋とじにしてもいいかも。しかし、この本が本屋大賞にノミネートされたら楽しいだろうなあ。
最初はうっぷんたまる書店員の話と思っていたし、その通りの展開で痛快に思いながらも主人公に共感も持っていました(少し余裕があるようなユーモアが漂っているんですよね、主人公の設定からか?)しかし100ページ過ぎたころから、これは書籍販売の構造的な問題ではないだろうか、って思うようになってしまいました(笑)
しかし、後半になると次第に物語の色が変わってきます。
どこかユーモアを感じさせると言いましたが、もうコメディとしか言いようのないドタバタ感があり、その点は少々マイナス気分ですが、それを差し引いても一気読みできる面白さでした。

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いけない(道尾秀介)

体験型ミステリーって魅力的な響き。しかも、ラスト1ページが暴き出すもう一つの真相、、って読まずにはいられないです(根っからの騙されたいタイプなんですね)。3つの短編と1つの終章からなりますが、各章に地図やら写真がラストに出てきてびっくりの真相、、、ってそう簡単には行きません(笑)。もう目から鱗みたいにスッキリ分かればうれしいのですが、残念ながら推理凡人なのか、写真をみても「へ?」くらい(笑)。必死に考えてこうことかなと思うくらい。私には灰色の脳細胞がないみたいで(笑)。しかし、この作品は面白い、、読めば読むほど味が出てくる感じかも。

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美しき愚かものたちのタブロー(原田マハ)

国立西洋美術館の母体になった松方コレクション、それがどのように買い集められ、第二次世界大戦という時代を越えて来たのか、その仕事(松方情熱)にかかわった人たちの使命感を感じさせられる作品。この本を読んでしまうと何をおいても国立西洋美術館で現在開催されている国立西洋美術館開館60周年記念「松方コレクション展」を見ないわけにはいかなくなる(福井からだと大変だけど(^^;)。
「素晴らしい美術品を見ることが、ものづくりに携わる人々にとって、最善の教育になる」という言葉を実業家の松方が言っていることに価値がある。

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ノーサイド・ゲーム(池井戸潤)

知らないうちにテレビでドラマが始まっていたので、それを見るには原作を先に読まなくっちゃってことで一気読み。一気読みが出来る作品ってことで、さすが池井戸潤さんの作品ですね。池井戸潤さんの作品には大企業にいじめられる中小企業の他に、大企業の中でお荷物扱いされる社会人スポーツチームの作品もあります。どちらも出世とか金とか権力とか地位とかじゃなくて、熱くひたむきに思う気持ちが大切なことを教えてくれます。しかし、現実はそううまく行かないから、逆に共感したくなりますね。
共感したり応援されることが、権力よりも大切な時代になりつつあります。そういう意味では、この物語も読む側に挑戦することを素晴らしさを教えてくれているような気もしますね。

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オランダ公共図書館の挑戦(吉田右子)

北欧図書館シリーズ第4弾、北欧とは違うけど近いオランダ。今まで読んだ「デンマーク」「ノルウェー」「スウェーデン」といずれも行ったことがない国でしたが、唯一行ったことのあるオランダ。でも、コンセルトヘボウには行きましたが、図書館には行っていないです(1987年1月の事)。
 
この本の最大のテーマはオランダの図書館は「なぜサービスを有料にするのか?」だろう。日本だけでなく「図書館奉仕」の理念により「無料」「公開性」「自治体による直接運営」というのが基本となっていたが、理念から得られるサービスを模索するのではなく、本来あるべきサービスからどこをどのように提供できるかというアプローチも必要なんだろうと考えさせられた。
 
「サービス有料」と言うと戸惑いや驚きを隠せないけど、公共でも美術館や博物館は有料のところが多い(そんなものだと疑問も持っていないけどね(笑))。オランダの図書館は、全部有料ではなく、無料と有料の線引きをしている。無料ありきで時代に合わせてどんどんサービスの枠を広げるのではなく、公共性から最低限の
・館内での資料閲覧
・公共空間としての図書館での滞在
・司書からの専門的なアドバイス
は、誰でも無料だし、子どもが本を借りるのも無料。一方で本を取り寄せたり通常の貸し出しは有料。公共性から見ても納得いくが、そこには、情報取得の平等という考えを阻害しないか、日本では議論が必要な気もする。
 
有料化のその収益でより充実したサービスを提供できるようになるという方向性は正しいと感じますが、この本にも記載あるように、有料化の収益が重要な予算の一部になり有料会員維持と増加が課題となるようでは本来の図書館の役割と離れてしまいます。しかし、こうした挑戦を行って、いろんな課題を見つけていくというのは、保守的手法で衰退していくよりは楽しそうです(^^

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名画の読み方(木村泰司)

名画をより深く観たり鑑賞するために、その名画を「読む」必要があると言う。時代背景や書かれているものの意味など、知ると数倍楽しくなりそうです。特に近代絵画以前の絵画鑑賞の見方がガラリと変ります。お勧めの1冊です。あとがきで「後期印象派以降の近代美術と現代美術に関しては、その基礎である古典芸術を把握したうえで、別のアプローチ」が必要と書かれていて、そちらもぜひ読んでみたいものです。

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