書籍・雑誌

ライオンハート(恩田陸)

どんな話か知らずにライオンハートというタイトルだけで買ってあったのですけど、読まずに2年ほど積んでいた本です。読んでみると時空を超えたラブストーリーでした。でも、ラブストーリーと言うとちょっとニュアンスが違うような感じもします。そんな不思議な感じでした。時空を超えてといってもはるか古代に行くわけでもなく、また歴史的な事件の起きていない一般の何も変化のない生活の場所に行くわけでもなく、歴史的な出来事に絡む時空ということになるみたいです。そのあたりも含めて、それぞれの作品がちょっと薄っぺらい感じを持ってしまいました。最初の導入は面白かったのですけど、読む進めるうちにそんな印象がしたのです。
それぞれの5作品の冒頭に掲げられた西洋有名絵画が楽しめました。それぞれに意味があってのことで、その企画は面白かったです。

★★★☆

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悪人(吉田修一)

最近1日1冊読んでいる感じで、5/2以降4冊目となりました。この作家の本は読んだことがなかったのですけど、この作品が「このミスがすごい」で17位に入り、「このミステリーが読みたい」では7位に入り、ちょっと興味がわき読みました。直木賞作家じゃなくって、芥川賞作家というところに純文学というハードルを感じてしまい、なかなか手にしなったのですが、読んでみると、、、これはすごい!!

単純な殺人事件をこれだけ多方面に視点を変えて語らせて、それがドキュメンタリータッチになり緊張感を生んでいます。読み始めたあら本当に止まらなくなり、ついに午前2時まで(いつもは午後11時就寝)読み切ってしまったほどです。

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デザインにひそむ〈美しさ〉の法則(木全賢)

デザインに関してはそれぞれいろんな意見があるでしょうけど、案外、シンプルで美しいデザインは使いやすいかもしれないなあって思った本でした。今までは、デザインって不必要にこだわりとかあって、使い勝手を悪くすると思っていたけど。

★★★

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社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ!(小山昇)

タイトル通りの本ですが、社長は一度は読んでおくといいでしょう。数字を知らずに勢いで経営ってしがちですからね。私は結構数字が好きな方ですが、それでも、時々こうした本を読んでおきたいものです。

★★★★

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クラリネット症候群(乾くるみ)

この本にはタイトルの「クラリネット症候群」と「マリオネット症候群」の中編2つが入っています。「マリオネット」は過去に出版した作品のようですが、幸い読んでいなかったのでよかったです。

「イニシエーションラブ」「リピート」で奇抜なアイディアを楽しませて頂いたので期待の新作品でした。

「マリオネット」は自分の身体に他人が入り込み動かしちゃうという、入れ替わりとちょっと違った設定が新鮮でしたが、全体としてはドタバタギャク的で、ちょっと馴染めなかった感じです。

一方の「クラリネット」は、これまた奇抜な設定で、クラリネットを壊したら、「どれみふぁそらしど」の音が聞こえなくなっちゃと言う病気?になるのです。昔、3Dの映画がありましたが(眼鏡をかけて飛び出す画面を見る映画でしたが)、なんとなくシーンが不自然だった記憶があります。たぶんより効果的に飛び出しすシーンを見せるための無理な演出をしたのでしょうけど、この作品でも不自然な言葉が多かったです。それによって「どれみふぁそらしど」が聞こえないと別の言葉に聞こえるというものです。

暗号がキーになっていますが、なんとなくお手軽な作品になっていて、この作者の作品の別に意味では入りやすい作品のひとつかもしれないけど、「イニシエーションラブ」を読んだ人間としては、ちょっと同じような期待をしちゃって残念でした。

★★★

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戸村飯店青春100連発(瀬尾まいこ)

私には男兄弟がいなくって、兄妹なので、この本の兄弟の微妙な照れと信頼と尊敬の混じった感情がうらやましかったりします。自分にはないものねだりで、兄貴が欲しかったですけど、幸い?子供は息子2人に娘2人なので、それぞれ兄弟や姉妹を経験できていて、男同士の兄弟は、この本までじゃないにしても似たような感情はあるんじゃないかと楽しみながら読めました。それでも、子供たちもないものねだりで一番下の娘は妹が欲しいそうですが・・・(^^;(きっと長女は姉が欲しいだろうし、長男は兄貴、次男は弟が欲しいと思うことがあったのかもしれない・・・って、ことになったら切りがない(笑))

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プラハの春(上・下)(春江一也)

以前、駅前の本屋さんの天井まである本棚にこの本はあったのです。当時は文庫本でなくてハードカバーで、プラハに興味ある私としては、タイトルのプラハの文字にひかれたのですけど、1968年のチェコの民主化運動を舞台に、冷戦の非情に翻弄された若き外交官の恋とサスペンスっていうのがちょっと引っかかって、そのまま買わずにいたのでした。

(その当時は知らなかったのですけど)「プラハの春」というのは小説のタイトルではなく(小説のタイトルでもあるんですけど)、1968年のチェコの民主化運動を「プラハの春」ということを知り、プラハの街を見るには避けて通れない歴史であることを感じて、文庫本で読むことにしました。

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ジーン・ワルツ(海堂尊)

久しぶりに読書をしました。以前から読んでいたのですけど、1週間ほどの旅の期間に持参しなかったので少し間が空いてしまいました。

海堂尊さんの新作は今度は魔女です。桜宮市の東城大学を卒業し帝華大学に入局した32歳の美貌の産婦人科医・曾根崎理恵は人呼んで「クールウィッチ」(冷徹な魔女)。

と言うことで産婦人科となれば、社会的な問題が多い分野でもあります。そのために、医療ミステリーと言うよりは(そう言えば謎はなかったか?)、社会派的に大きく傾いていて、その分、たぶん作者の言いたいことを曾根崎理恵を借りて語っているという感じです。これに対して厚生省出身の作家でも出てくればまたお面白いかもって、外野的な気分でしたが、次第に男女や親子のあり方が変わってくる時代であることを痛感したりします。

★★★★☆

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流星の絆(東野圭吾)

週刊誌や新聞の連載は人気作家のものでもなかなか読めないので読まないのですけど、こうして単行本になると手にしちゃいます。しかも、東野圭吾さんらしい作品で一気読みになりました。

殺人事件の犯人捜しよりも詐欺師の話や殺人事件の証拠づくりなどの話が結構面白く読めました。3兄弟の一番下の静奈の微妙な気持ちも面白く読める要因です。特にハヤシライスのレシピの謎あたりはそれだけでも(殺人事件を絡ませなくても別の話としても)面白いのになあって感じました。横須賀の洋食屋「アリアケ」のハヤシライスも麻布十番の「とがみ亭」のハヤシライスも食べてみたいものです。

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ゴールデンスランバー(伊坂幸太郎)

最近少しずつですが、読書が復活しています。伊坂さんの作品を読むのは久しぶりです。少々飽きてきた面もあったのですけど、今回は「仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅晴は、、、」「首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は・・・」と言うキャッチコピーからパレード中の首相暗殺となれば、ちょっと今までの作品と違った設定かなと思ったのです。

ケネディ暗殺や映画「ジャッカルの日」などのようなショッキングなシーンは日本の首相には似合わないのですけど、そんな設定も面白いかなって感じました。

濡れ衣を着せられて警察から逃げる青柳の姿を描くもので、首相暗殺の真犯人や政治的な背景などはありません。真犯人が分からずじまいなのが、それこそ大きな黒い権力を想像させられて警察も含めて、権力の横暴さを浮き彫りにしています。

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クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ(梶尾真治)

かつて出ていた「クロノス・ジョウンターの伝説 (ソノラマ文庫) 」の作品に、新たに「きみがいた時間ぼくのいく時間」と「野方耕市の軌跡」を追加した連作小説です。かつて出ていた4作品はソノラマ文庫で読み終えていましたが、新たな作品が読みたくて、再度購入。と言うのも「きみがいた時間ぼくのいく時間」はキャラメルボックスで現在、公開されている劇の原作でもあり、その作品を見に行くためにどうしても読んでおきたかったのです。

この作品のテーマは「クロノス・ジョウンター」と言う未完成のタイムマシンを使って過去に飛ぶという話で、今回、追加された作品もまた、愛する人を過去に戻って助けにいくという初期作品の1作目と変わらないテーマとなっています。

過去に飛ぶというのはつじつま合わせが難しいのですが、この作品では、過去に戻って死んでしまった人を助けるのですから、さらにおかしなところが多くご都合主義とも思える部分もあるのですけど、もともとこの作品ではそのような科学的な論理や根拠、つじつまよりも、むしろそこに存在する人と人のつながりが重要なのでしょう。そのあたりがよく描かれていて、時間を超えて相手を思う気持ちがなかなかいいものです。

ただ、まだどの作品も読んでいない人には、この本はそれなりに価値がありますが、6編中4編を既存作品で1冊の本にするというのは、どうなんでしょう。出版社の問題でしょうけど(加筆修正してあるようですが、、、また時間が来たら読んでみようかなと言う感じです)

★★★★

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会社の品格(小笹芳央)

「国家の品格」以来、「なんとかの品格」といった本が多数出ています。実にたくさんの本が出ていて、「女性の品格」「男の品格」っていうのは分からないわけでもないですけど、人間なら何でもいいということで、「父親の品格」「日本人の品格」「親の品格」「子供の品格」「母の品格」など、いろいろな品格があるものです。さらには、「横綱の品格」(気持ちはよく分かります!)「上司の品格」「社長の品格」「ハケンの品格」と言うのもあって、「老いの品格」なんてなるとおちおち年もとれません。
「恋の品格」「朝飯の品格」「不倫の恋の品格」って本になると、、ちょっと・・・って考え込んじゃいそうですが、ここまで日本人は品格に飢えているのかって実感するタイトルでした。

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お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人(吉村葉子)

出張中に持参した本を読みえおたので急きょ空港で買った本です。家に帰ればいっぱい未読の本があるのになあ。まあ、でも、こうした本との出会いがあってもいいでしょう。で、そうなるとやっぱりタイトルって重要ですね。この本のタイトルは言い得て妙です。私はフランスの人の価値観や文化を知っているわけではありませんが、ありえるかもって思わせるタイトルをつけた方が偉いです。

で、私はこうした本がすごく好きです。普通に暮らした方の小さな驚きって言うのは実は重要な気がします。それが価値観であり文化で、そこにはそんなものが根底にあっての違いだから驚きとなるのでしょう。「それは違う」と言うのは自分の物差しがあって言うことですが、物差しそのものが違う外国での違いは驚きに変わるものと思います。

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イギリス経済再生の真実―なにが15年景気を生み出したのか(日本経済新聞社)

この本の帯には「日本が学ぶべき再生のヒントに迫る」とあったので期待して買ったのですが、内容的にはとくに改めて言うような「真実」でもなければ、「15年の景気」の話でもないような内容でした。むしろ、サッチャー、ブレア、ブラウンの流れを別の本で読んだ方がまとまってその意義を見ることができるかもしれません。

規制緩和による自由化がグローバル化の波で開花したのはいいけど、外国資本や労働の受入れで再生したと言っていいのだろうか?金融に依存した国の体質や住宅などの高価値化による景気はある意味もろさもあるのではないだろうか。規制緩和など日本が学ぶべきスピード感はよくわかるけど、それが日本の政治文化にあうのだろうか?それがグローバル化の波から乗り遅れる日本と言うことになるのだろうけど。

この本の中のインタビューに、規制緩和で自由化すれば競争が激しくなり市場という名のケーキの我々の取り分は少なくなるという心配がある。しかし、ケーキ自体が大きくなるのだから、取り分が減ることはない、、、と言うような話がありました。まさにその通りでしょう。そこにイギリス再生のすべてが語られていると言ってもいいのですが、そのケーキは永久的に拡大しなと、いったん縮小すると、今度は負のスパイラルに陥るのではないかと言う心配がよぎったりします。

★★★

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禁断のパンダ(拓未司)

第6回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作です。過去の大賞受賞作はかなり読んでいて、第5回のみが未読以外は読んでいます。今年の受賞作は、「この10年で一番美味しいミステリー、と言うキャッチコピーですが、なるほど、美食小説としてはかなり魅力的な内容になっています。

ポアロのイメージが強いせいか、なんとなく美食とミステリーってマッチするような印象ですが、この作者自身が料理家と言うこともあって、料理に関する表現には称賛の声が多いのもうなづけます。でも、審査員の方も一部言っていましたが、このミステリーがすごいでしょうか?このグルメが美味しいって感じで、主役であるはずのミステリーは、すごいというよりは凡庸と言ってもいいかもしれません。

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心臓と左手 座間味くんの推理 (石持浅海)

「月の扉」でハイジャック事件と殺人に巻き込まれ、不本意ながらも探偵役をつとめた「座間味くん」が、安楽椅子探偵として登場する連作短編集です。しかし、私は月の扉を読みながら座間味くんというキャラをすっかり忘れていました。石持さんの作品はトリック的には面白いところがあるのですけど、動機やキャラは少し目だないというか(動機は、殺人までするような動機かって思うことが多いのですが)、そんな感じですから、忘れちゃっているのかも。でも、世の中、みんなが伊良部や白鳥だったら暑苦しいけど(^^;
解決済みの事件を大迫警視が座間味くん話をすると別の事件の素顔が見てくるというものですが、7編中6編までがそのパターンでは、少々飽きちゃうというのが正直な印象です。それがいいという方もいそうな感じのパターンで(刑事コロンボだってパターン的には似ていましたもんね、でもそれがよかったと私も思いました)、このあたりが賛否両論分かれそうなところです。

唯一、パターンの違う「再開」が本当の意味での沖縄ハイジャックのサイドストーリーなのかもしれません。

★★★☆

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病気になりたくてもなれない話(宇田成徳)

125歳まで生きるための10カ条を説明した本ですが、ある人から熱心に勧められて読みました。本の字が大きくって、実際のページ数よりもずっと簡単に読めちゃいます。10カ条、実現して125歳まで元気に生きれたら何よりですが、あまり無理な節制じゃないので、出来る人には簡単にできちゃうかも。

1 水分をたっぷり摂る
2 海のミネラルをたっぷり摂る
3 冷たい食べ物を避ける
4 便秘をしないように気を付ける
5 醗酵食品を食べる
6 食べ過ぎない
7 風邪を引かないように
8 喜んで生きる
9 怒らないようにする
10 セックスはほどほに

どうでしょうか?
私としては(5)の発酵食品を食べるに目が行っちゃうのは、職業病でしょうか?ちなみに1日に水を2リットル飲むといいそうです。ううう、2リットルはちょっと無理かな。ビールなら2リットル飲めちゃうのになあ(こうして寿命を縮めています!?)

★★★

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金のゆりかご(北川歩実)

かなり前に買ったのですけど、キャッチコピーからSF的な医療ミステリーと思って(その手の本は好きですが)、少し同じ傾向の本が続くのを避けて読まずにおいておきました。

タクシー運転手の野上雄貴は、かつて、GCS幼児教育センターが発明した「金のゆりかご」という脳を天才脳にするシステムで育てられ、一時は天才少年としてもてはやされます。しかし、そのうちに能力の限界にぶつかり、人生に挫折した感じで生きていましたが、そこに、GCS幼児教育センターからの入社要請が来ます。

なぜ、自分を好条件で入社させようとするのか?その裏にある、9年前の事件、子供が次々と精神に錯乱をきたしたという事件が浮かび上がります。そして、さらに、ある母親が失踪し殺人が起きるのです、、、が。

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死因不明社会(海堂尊)

あははは、完全にだまされてしまいました。と言ってもミステリーでだまされたのではなくて、なんと、本屋にチームバチスタ風の海堂尊さんの新書があるので、てっきり医療ミステリーと思って買って帰ったら・・・・(^^;

この本は講談社のブルーバックスというシリーズで科学を中心に幅広く紹介するシリーズでミステリー小説は対象外ですね。私は時々こうしたミスをします。昔読んだものでも別の出版社から再発売されて表紙が違うと、すぐに飛びついて、読み始めてから「聞いたことのある話」って思ったりするのです(これって、「明日の記憶」の前兆かも)。

この本は、チームバチスタ以降の作品によく出てくる「Ai」について解説したものです。この「Ai」に関しては、過去の作品でも出てきましたが一番端的にとらえているのは、「このミステリーがすごい」に収録されていた「東京二十三区内外殺人事件」でしょう。

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赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)

私の名前は「多田」ですけど、こちらは「赤朽葉」です。2文字の名字の私としては、なんとなく5文字の名字には格式ある旧家のイメージがありますが、まさにこの赤朽葉家も横溝正史の話に出てくるお屋敷のようで、それだけで、おどろおどろしい感じがしてしいます。そこにきて「伝説」ですからねえ。

この本はこのミステリーがすごい2位になった作品ですが、ミステリーと言うには、その謎は話の雄大さに比べられてあまりに情けない感じで、むしろ、ミステリアスな女三代の話と認識した方がいいかもしれません。そう認識しても、このミス2位は、、、ちょっと評価が高すぎるような気もしましたが・・・

でも、正月早々2008年の第1番目の本として選んだのはよかったかも。

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今年の私のベスト読書2007

毎年、1年間に読んだ本を、改めてみるのではなくその時の気分で点数をつけたものを並べてみるとこんな順位になると言うのをやっています。今年も・・・


1位 楽園(宮部みゆき)8/12
2位 ネバーランド(恩田陸)7/22
3位 ジェネラル・ルージュの凱旋(海堂尊)6/25
4位 見えない誰かと(瀬尾まいこ)3/9
5位 ブラックペアン1988(海堂尊)11/5

5位までに海堂尊の作品が2作品も入りました。調子に乗って買った「黄金地球儀・・」」は全然進まず、もう途中で投げ出そうかと思っています(^-^;。それでも、ジェネラルルージュは3作品の中では最も好きな作品でした。2月にはチームバチスタの映画公開もあり楽しみです。1位にはミステリー部門でランクインしている「楽園」ですが、これを超えるものがあるともっと楽しかっただろうなあ。

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となりのクレーマー(関根眞一)

百貨店でお客様相談室長を務めた作者の体験談を中心にクレームの対処などを説明た本です。クレームに対応するのは大変なことだと思います。本当に頭が下がる思いですが、そこにクレームする人との関係が重要になるのかもしれません。人と人のつながりが疎になり、個が優先して、次第に理不尽なクレームが多くなったのかもしれません。

クレームと言うのは、この事例にもありましたが、昔はやくざや総会屋的なものだったかもしれませんが、インターネット時代に東芝のビデオをクレーム処理がまずかったために、その内容がネットに流れ、大変な社会事件にまでなったために、慎重にかつ真摯に対応することが求められる時代になりました。そのような観点から

1章 クレーマー物語
2章 苦情社会がやって来た
3章 クレーム対応の技法

のうち、苦情社会がやって来たに期待していました。
しかし、1章が全体の75%を占める構成で、クレーム事例の読み物としては面白かったけど、苦情社会になる背景や個人の意識など、そんなところは掘り下げが不足していて、やや物足りなかったかな。

★★★

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図解!会社にお金が残らない本当の理由(岡本吏郎)

久しぶりのビジネス本です。あまり本が読めないときにはビジネス本はいいかもしれません。しかし、こんな本を読むのですから、あまり会社にお金が残っていない証拠ですね(^^;

食品偽装で問題になった赤福は年商80億円に対して無借金で200億円の資産があるとのこと。この数字を見て、年商の1.5倍くらいまでは無借金で会社資産を持っていたいものだと思いました。しかし、現実は、、、負債部分を除くと資本部分は年商の0.8倍くらい。遠いなあ。

この本にはいろんな数字が書かれていますが、一概にあてはめられない数字もあります。しかし、経営者の報酬の考え方など参考になるところも多々ありました。これからは少し意識を変えて対応してみよう。

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ミステリーベスト10

この時期になったので、今年のミステリーベスト10が発表されています。先にも書きましたがほとんど読んでいない状態です。こんなに読んでいないとは珍しいかも(^^;

まあ、年が明けたらおいおい読んでいこうかと思いますが、あまり興味がないのはパスをして、今の雰囲気では、おおむね3~5冊まででしょう。じゃ、ベスト10のうちどんな作品をこれから読むかというと・・・


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ミステリが読みたい! 2008年版(ミステリマガジン編集部)

従来のベスト・ミステリのランキングは、投票者が関係者に限られていたため、ともすれば一般の読者の嗜好から離れた通好みのものが選ばれることも多かったのですが、本書が目指したのは、誰もが参加できる“開かれた”ベストテン。

との本の紹介でした。

おお、そうかそうか、それはいいことだと早速、見てみました。
なにしろ、「このミステリーがすごい」では、ベスト20のうち1冊しか読んでいなかったということで、一般の読者である私としてはこうしたランキングを待っていた・・

・・・・

ううう、なんと、ベスト20のうち読んでいたのは2冊でした(^^;
この本のベスト10のうち6冊は、このミスでもベスト10入りしています。ベスト20で見ると11冊が重複かな。そんなにドラスティックには変わらないものですね(週刊文春のベスト10に期待しよう)

共に2位に入った「赤朽葉家の伝説」(桜庭一樹)は少し楽しみです(でも久しぶりの2段組の本なので最近は読むのを避けています(^^;)。

ちなみに「このミステリーがすごい」は「ミステリー」ですが、この本は「ミステリ」とのばさないです。
コンピューターなんかも「コンピュータ」って言うのもありますよね。私はのばさない方です。なんでも聞いたところによると(うろ覚えですけど)3文字以上の片仮名の場合はのばさないというルールもあるとか?となると、ミステリもいいかも。

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ホテルジューシー(坂木司)

ようやく読み終えました。11月から読んでいて、読書に急ブレーキがかかったので、この本もほぼ1カ月以上手にしていたことになります。

決して合わない作品ではないのですけど、読書する側とのタイミングの問題でしょうか?読み進めなくなると、なんだか、よかった作品もそれほどでなくなると言うことで、ますます、ペースダウンでした。

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東京都二十三区内外殺人事件(海堂尊:このミステリーがすごい!2008)

今年のこのミステリーがすごいに収録されている書き下ろし短編です。もちろん、例のシリーズの番外編のように東京に出張した田口と、そこで迎える白鳥、加納と出てきます。
表題がすべての作品ですが、この3人の強烈なキャラクターが楽しませてくれます。こうした作品がおまけで付いてくる「このミス」は500円でお得ですね。

この作品で、氷姫の話題が出ますが、「北にある病院に潜入調査に入ってる」というような会話がちらりと出ます。次の作品にそんな舞台があるかもしれないです。もしかしたら週刊朝日で連載される「極北クレイマー」ってそう?

この短編でも問題提起されていたAiは、最新刊「死因不明社会」で取り上げられているのかな。こちらはまだ手にしていないけど、、、読むスピードよりも刊行されるスピードの方が早すぎます(^^;

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このミステリーがすごい 2008

今年は20周年記念号で500円で販売しています。昨年あたりから「このミステリーがすごい」のベスト10うち読んでいる本が減ってきたとは思いました(最終的には5冊を読みました)が、今年のこのミスでは、私が読んだものはベスト10中たったの1冊!

ランキングの詳細はまだ見ていない人の楽しみのために、後日、公開として、とにかく、ベスト10のうち1冊だけ、13点以上のベスト60のうち、6冊という結果でした(ほとんどが20位以下の作品ばかり)。まあ、そんなものかな。あまり、果敢に攻めた読書をしていなくて保守的な読書になっているからでしょう。どうも「昔の名前」の威力と言うか、そのネーミングに安心感を覚えて読んだって感じですから、評価も凡庸になるでしょう(^^;。

ランクインした作品のうち8冊が、その作者自体の本を読んでいないと言うことで、こうした読書傾向にも世代ギャップを感じてしまいます(^^;

ということでランクインした作品のうち、とりあえず1冊だけ「赤朽葉家の伝説」(桜庭一樹)を読んでみたいと思い、早速図書カードで買ってきました。

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ダイイング・アイ(東野圭吾)

恐ろしいことに(そんなに恐ろしがらなくてもいいことのようですけど)11月になって本を1冊も読んでいないのです。ミシュランは読んだうちに入らないでしょうし、、、もちろん週刊文春も読んだうちに入らないだろうし、、、、。今読んでいる「ホテルジューシー」は面白いのだけど、タイミングが悪く勢いをなくしてしまい、、なんとなくだらだら読んでいるという状況だったので、東京出張には思い切って東野圭吾の「ダイイング・アイ」を持って行きました。

作品自体の評価は別にしても、さすが東野圭吾さん、苦しい時の神頼みならぬ東野圭吾さん頼み。一気に読み終えました。このあたり読ませるのはうまいのでしょうね。

今回は本の内容の感想は控えるとして、別の話題を少々。この小説を映画化すると結構ホラーぽくなるんじゃないかなあって感じる作品でした。でも、読んでいるとそれほど怖さを感じなかったけど、ある意味、怖い作品の「はず」です(^^;

特に、プロローグで描かれる交通事故のシーンは、被害者の視点で書かれてて、なるほど変わった視点で面白いと思ったら、それには十分な理由があったのですね。

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MICHELIN GUIDE東京 2008

ミシュランの東京版が発表されて今週はその話題でいっぱいでした。星3つのお店の中には1月まで予約で埋まったとか(取材を兼ねての予約もあるのでしょう)話もあってその威力(話題性)は大したものです。


150軒もレストランが紹介されているにもかかわらず、ほとんど名前も知らないお店ばかりで別世界のレストラン群でしょうか(^^;。唯一行ったことがあるのが、星1つついたなだ万のニューオータニ店。なだ万は1830年創業で、米五が味噌屋を始めたのが1831年。1年違いだし(それにしては今は随分違うけど(^^;)、なだ万の「老舗はいつも新しい」と言うポリシーは私も共感できるものなので、そのお店だけが経験あると言うのも何かの縁かも(絶対にないですけど(^^;)

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ブラックペアン1988(海堂尊)

表題からあるように1988年、今から20年前の話ですが、舞台はいつもの東城大学医学部です。ずっと以前に買ったのですが、読書待ちだったので手をつけずにいて、そのあとも持ち歩くだけでなかなかページをめくる機会がなかったのですけど、週末に読み始めたら一気読みの本でした。


これは本当にとても楽しめました。
作品としてどうかと言う前に、「バチスタ」「ナイチンゲール」「ジェネラル」(できたら「螺鈿迷宮」も)を読まれている方で楽しめた方には必読の書かもしれないくらいです。

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ワーキング・ホリデー(坂木司)

今日は久しぶりの休日だったので映画を2本見て、その間に本を1冊読み終えました。
今までデビュー以来、全作読んでいる坂木司さんの本で「ワーキングホリデー」と言うタイトルから、海外で休暇中に働くような話かと思ったら(ちゃんと帯を読めばいいのに、かなり後になるまで帯を読まなかったので・・って、表紙を見ればわかるのかも)、ホストクラブのお話で始まりました。ホストクラブで働いている沖田大和の前に「初めまして、おとうさん」とやってきた小学生。この設定だけでも十分に面白いですが、ホストクラブは第1章のみで、2章では職業が宅急便屋さんに変わっています。そうか、主人公の名前は大和だもんな、、そう、この話は宅急便屋さんのはなしです。


過去にもクリーニング屋さんや歯医者さんの話がありましたので、こうした街で働く人を取り上げるのはなかなかうまいのかも。しかも、坂木さんの本に出てくる人は少し変わった人ですべて善人なんです。そのあたり瀬尾まいこさんと似ているかも。


初対面の子供に父親と言われた沖田と進君の生活が始まるのですが、この沖田と言うのは、元ヤン・ホストで、子供の進君がまたすごく所帯じみている(笑)。この組み合わせで読ませるのでしょう。


★★★★☆


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地図で読む世界情勢 第1部 なぜ現在の世界はこうなったか(ジャン-クリストフ ヴィクトル/ヴィルジニー レッソン/フランク テタール)

私は地理が好きな方だと思うけど、大学受験はなぜか日本史でした。日本史は本当なら苦手です(^^;とはいえ大河ドラマ「風林火山」は見ているけど。

で、地理だけど、歴史は解釈の違いこそあれ、それほど大きな変革はなくて、昔から享保の改革は享保の改革だし、応仁の乱は応仁の乱ですけど、地理にかんしては、昔、習った国がなくなったり変わったり・・・特にソビエト崩壊後は難しいものがあります。

この本は面白いです。フランスの本と言うこともあるのか外国の視点が新鮮だったりします。各大陸のスポットを取り上げて、地図で説明しているのが新鮮な手法です。でも、表題にあるような「なぜ現在の世界はこうなったか」と言う包括的な理論の導きはなかったので、読み物しての価値観だけって感じでしたが、私は結構こういう話(雑学的な知識)は好きなので、楽しめました。

ちなみに、これには第2部があり「これから世界はどうなるか」です。こちらも近いうちに読んでみます。

★★★★☆

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水の時計(初野晴)

「幸福の王子」の童話は昔読んだことがあったと思うけど、こうして改めて提示されると結構意味深な童話だったりしますね。その「幸福の王子」をモチーフにしたようなミステリーですが、そのテーマを主において、各章の話はそれぞれ人間ドラマがある連作小説のようです。しかし、ミステリーですから謎も用意されていて、そのあたりが独特の構成力かなと思いました。こうした、なかなか面白いテーマの捉え方や、面白い構成など、注目の作家かもしれないぞと感じました。

これも、最近続けて読んでいる「横溝正史ミステリー大賞」受賞作シリーズの一環です。でも、このシリーズを読み続けるのもそろそろ終わりかな。

最近、医療関係のミステリーが多かったのですけど、これもそうです(医療現場のミステリーとは違いますが)。確かに昔は「生きている」と言うことと「死んでいる」と言うことしかなかったのに、今は脳死状態のような「死なない」と言う状態や(本書では「死に続けている」と表現していました)クローンなどの技術も出てきて、そこには従来の倫理観を越えた技術が存在することになり、生と死を考える上でも難しい時代になったのだと思います。人が生きると言うのは重要だけど、倫理観を越えて生きることってどんなことだろう、、、と本書とは関係ないところで悩んでしまいました。

20日ぶりくらいに読破しましたが、やや集中力を欠いていました。こういうときに読まれる本は可哀そう。

★★★★☆

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