読書の時間

人を活かす経営 (松下幸之助)


社長になって17年、今になって読むのも恥ずかしいものですが(^^;、それでも「人は忘れるもの」と書かれていたように、繰り返し自分自身に言い聞かせ、自分を説得しないといけないわけですね。松下さんの話は平易で具体的で、それでいてどれも 「信用」 を大切にした経営の原理原則になっていて面白いです。決してバシバシ決めるのではなく、時には悩み、時には自省しながらのエピソード。

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ホスピスという希望: 緩和ケアでがんと共に生きる (佐藤 健)

妻がホスピスに入って50日間、先月、そこで最後を看取っただけに、残された時間が短いからこそ自分らしく人間らしく生きる場所と言う考え方には大いに共感するところ。医療と言えば辛くても苦しくても延命して、いずれは元の健康な体に戻るという発想ですが、元には戻れない病気の場合、辛く苦しい延命だけのための時間よりも、家族との大切な時間を共有することの大切さを実感しました。亡くなって読むのではなく、先に読めばよかったかもしれません。緩和ケアに入る患者さんの苦しい気持ちを理解した上で過ごせたらなおいいですから。

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翼がなくても(中山七里)

陸上200m走でオリンピックを狙うほどの力を持つ沙良が交通事故に巻きこまれ、左足を切断せざるをえなくなる。しかも、加害者は幼馴染みのだった。さらにその幼馴染は殺害され、5000万円の保険金が掛けられていたことが判明。って書くとすごいミステリーみたいですが、どちらかと言うとミステリー的要素よりも障碍者アスリート周辺の話題の方が多い作品で、それはそれで満足いくものでした。帯の「どんでん返しの先に感涙のラスト」ってほどではないかな。そう出来ないこともない題材だったけど。主人公には結構思い入れしちゃいました。

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かがみの孤城(辻村深月)

「一気読み必至!」ってタイトルでしたが、前半の7人の学校に行けない中学生の話あたりが、なかなかのめり込めずに苦しんでいましたが、中盤から後半にかけては本当に一気読みでした。7人の居場所を失った中学生が、鏡の中の世界で出会う不思議な城、そこに住む狼顔の少女「オオカミさま」。最後にその少女の正体と、現実の世界を知るところで最高潮に達するいい本でした。

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がん消滅の罠 完全寛解の謎 (岩木一麻)


がんが消滅する!?医者から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、生前給付金特約保険で3千万円を受け取った後も生存していて、しかも、その後、がんそのものが綺麗に消えているという事例が4件立て続けに起きている、、、って、こんな大風呂敷を広げた謎が興味を引き付けます。保険金詐欺だろうか、、って、頭しかない私にとっては、医学用語が多く、この大風呂敷はそうそう簡単には読み進めません(笑)。 なんとなく黒幕は最初から黒幕オーラを出している感じですが、どうにか話について行って、最後のひと言、、そうだったんですね(笑)。今後にも期待の一作でした。

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ツバキ文具店(小川糸)



鎌倉に似合いそうな代書屋さんの話。時間の流れが手紙と言う媒体と相まってゆったり感じます。登場人物ではバーバラ婦人が重要な位置づけにあり私が一番好きなキャラです。彼女の「幸せになれる秘密のおまじない」「心の中で、キラキラって言うの。目を閉じて、キラキラ、キラキラ」と言う軽やかな明るさがこの本の魅力を増していますね。言葉では伝えられないことを手紙で書く、、、最近はLINEになっているかもしれないけど、改めて文字を見ると手紙には手紙の良さがあるもんだと再認識させてくれる本でした。

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蜜蜂と遠雷(恩田陸)


ピアノコンクールを題材にしていると言うだけで個人的には冷静に評価なんかできません。とにかく面白かった(って月並みな言葉しか出てこない)。読み進めていくと後半は冗長的な印象が強いけど、それも必要悪なのかもしれません。50を過ぎてからピアノを習うようになって、持って生まれたものがあるんだと言う事がよくわかったりして(音楽の神様に愛されていないけど(笑)、音楽を楽しむことは出来ます)そんな中ですごい才能の人たちがギリギリのところで勝負するって、もう順位なんか決めないで楽しめばいいじゃないって言いたくなります。それじゃダメなんだろうなあ(^^;「ピアノの森」を知らずにこの本を読んでいたら、もっとすごいと思ったけどなあ。

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夜行(森見登美彦)


不思議な世界感とホラー感覚の雰囲気が独特で、謎がそのままになっているところがもどかしような、それでいて、解決しない事こそがホラーぽいって思ったり、なかなか微妙な距離感を持つ作品でした。もともと個人的にはそんなに好きな作家さんじゃないのですけど(むしろ苦手(笑))、好きな人にはたまらなく好きなんだろうなあって想像しながら読みました。でも、回顧録的なシーンでは、どうも年齢が高めに想像しがちで、もやもやのままのもやもや(笑)

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暗幕のゲルニカ(原田マハ)


私でもゲルニカを知っているけど、現物を見ていなくても知っているこのゲルニカが、今、マドリードのソフィア王妃芸術センターにあることは最近知った次第。その誕生から今ある場所に収まっている(それも危うくって言う)変遷を思うと、主人公の拉致と言うミステリーよりも十分ありあまり絵画のミステリーだったのかもしれません。写真でもレプリカでもタペストリーでもない本物の威力ってどんなんだろうって思わせる物語としてこれは逸品のミステリーだったかもしれないなあ。一度、生のゲルニカを見に行かなくっちゃ。

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ジェリーフィッシュは凍らない(市川憂人)


21世紀の「そして誰もいなくなった」って帯に負けて読みました。本屋大賞にノミネートされなかったのは残念ですが、ストーリーは楽しめました。次世代小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉の長期航空試験に臨んでいた6名が雪山に不時着し6名全員が他殺体として発見されるという設定だけでもわくわくします。実は謎解きはさほど感動していないのですけど(笑)、捜査に当たる刑事コンビのマリア&九条漣が大変魅力的で、このシリーズを期待したいくらいです。

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