読書の時間

がん消滅の罠 完全寛解の謎 (岩木一麻)


がんが消滅する!?医者から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、生前給付金特約保険で3千万円を受け取った後も生存していて、しかも、その後、がんそのものが綺麗に消えているという事例が4件立て続けに起きている、、、って、こんな大風呂敷を広げた謎が興味を引き付けます。保険金詐欺だろうか、、って、頭しかない私にとっては、医学用語が多く、この大風呂敷はそうそう簡単には読み進めません(笑)。 なんとなく黒幕は最初から黒幕オーラを出している感じですが、どうにか話について行って、最後のひと言、、そうだったんですね(笑)。今後にも期待の一作でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ツバキ文具店(小川糸)



鎌倉に似合いそうな代書屋さんの話。時間の流れが手紙と言う媒体と相まってゆったり感じます。登場人物ではバーバラ婦人が重要な位置づけにあり私が一番好きなキャラです。彼女の「幸せになれる秘密のおまじない」「心の中で、キラキラって言うの。目を閉じて、キラキラ、キラキラ」と言う軽やかな明るさがこの本の魅力を増していますね。言葉では伝えられないことを手紙で書く、、、最近はLINEになっているかもしれないけど、改めて文字を見ると手紙には手紙の良さがあるもんだと再認識させてくれる本でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

蜜蜂と遠雷(恩田陸)


ピアノコンクールを題材にしていると言うだけで個人的には冷静に評価なんかできません。とにかく面白かった(って月並みな言葉しか出てこない)。読み進めていくと後半は冗長的な印象が強いけど、それも必要悪なのかもしれません。50を過ぎてからピアノを習うようになって、持って生まれたものがあるんだと言う事がよくわかったりして(音楽の神様に愛されていないけど(笑)、音楽を楽しむことは出来ます)そんな中ですごい才能の人たちがギリギリのところで勝負するって、もう順位なんか決めないで楽しめばいいじゃないって言いたくなります。それじゃダメなんだろうなあ(^^;「ピアノの森」を知らずにこの本を読んでいたら、もっとすごいと思ったけどなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夜行(森見登美彦)


不思議な世界感とホラー感覚の雰囲気が独特で、謎がそのままになっているところがもどかしような、それでいて、解決しない事こそがホラーぽいって思ったり、なかなか微妙な距離感を持つ作品でした。もともと個人的にはそんなに好きな作家さんじゃないのですけど(むしろ苦手(笑))、好きな人にはたまらなく好きなんだろうなあって想像しながら読みました。でも、回顧録的なシーンでは、どうも年齢が高めに想像しがちで、もやもやのままのもやもや(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

暗幕のゲルニカ(原田マハ)


私でもゲルニカを知っているけど、現物を見ていなくても知っているこのゲルニカが、今、マドリードのソフィア王妃芸術センターにあることは最近知った次第。その誕生から今ある場所に収まっている(それも危うくって言う)変遷を思うと、主人公の拉致と言うミステリーよりも十分ありあまり絵画のミステリーだったのかもしれません。写真でもレプリカでもタペストリーでもない本物の威力ってどんなんだろうって思わせる物語としてこれは逸品のミステリーだったかもしれないなあ。一度、生のゲルニカを見に行かなくっちゃ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ジェリーフィッシュは凍らない(市川憂人)


21世紀の「そして誰もいなくなった」って帯に負けて読みました。本屋大賞にノミネートされなかったのは残念ですが、ストーリーは楽しめました。次世代小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉の長期航空試験に臨んでいた6名が雪山に不時着し6名全員が他殺体として発見されるという設定だけでもわくわくします。実は謎解きはさほど感動していないのですけど(笑)、捜査に当たる刑事コンビのマリア&九条漣が大変魅力的で、このシリーズを期待したいくらいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

東京會舘とわたし(上)旧館&(下)新館(辻村深月)


東京會舘の長い歴史を連作短編でつないで描くほっこりした感動作です。毎年この時期に「本屋大賞ノミネート予想」で選んだ本を読んでいますが、この作品も有力候補と感じました。10作品の連作短編ですが、さすがに終盤になると泣かされるような話が来るだろうなあって想像しながら読んじゃうのだけど、それはそれ、しっかりそれに浸ってみました。建物や場に人が集い、そこでの経験がいい思い出になる、という演出ができるお手伝いができるというのは、その場を教習した人の貴重な財産だろうなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

スペイン世界遺産と歴史の旅 プロの添乗員と行く(武村陽子)

改訂版が出ているようだけど古い版を読んでしまいました(^^;。まあ、歴史の旅だからさほど差はないかなと思うことにしよう。バルセロナからアンダルシア地方を周ってマドリッドへと、「プロの添乗員と行く」と言う副題の通り添乗員について周っているような感じで読みながらもスペインの歴史も分かりやすく書かれていて、意外に(って言ったら失礼)面白かった。旅行ガイドの他にもこれを読んでいくと理解が深まるかも。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

陸王(池井戸潤)


下町ロケット以来、よく言えば「安定した面白さ」だが表裏一体の「マンネリパターン化」も。老舗の足袋屋がランニングシューズに挑戦と言う着想は面白い(実在の足袋屋がモデルみたいだけど)。大手ライバルと性格の悪い社員、前向きな銀行員にどうしようもない支店長、それに特許が絡み、トラブルと資金繰りの苦しみから苦悩する経営者に応援する社員。さほど下町ロケットと変わらない人間関係、わかっているけど面白いってところに水戸黄門さんみたいなものがあるのだろう。今回はモノの開発と言うテーマにそれを使う「ランナー」と言う存在が大きくなっている点が注目される。しかし、そのランナーの走りのシーンでももっともっと手に汗握るような何かを感じたかった。従業員20名の地方零細企業と言う設定は他人ごとではないのだけど、うちの場合、社長が経理担当も兼務、資金繰りから投資、そして銀行との付き合い、こうしたことも小さな会社の社長の仕事でもあると思うけど。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

添乗員ヒミツの参考書―魅惑のスペイン (紅山雪夫)


添乗員が参考にしていると言う事からこうした表題だろうけど旧題「スペインの古都と街道」の方がしっくりいく内容とも言えます。通常の観光案内とは一線を画し、歴史や生い立ちを中心に光を当てていると言えます。歴史とそこから生まれた独特の文化、読んでいるだけでスペイン(トレド、セゴビア、セビーヤ、コルドバなど)に行きたくなります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧